記憶力の増強など脳の機能を高めるたんぱく質「リーリン」を分解してしまう酵素を、名古屋市立大などの共同研究チームが22日までに特定した。リーリンの減少はアルツハイマー病や統合失調症の発症に関係するとされており、治療薬の開発が期待される。
名古屋市立大の服部光治教授(分子神経科学)は「製薬会社と酵素の働きを抑える薬剤を開発中で、5年後をめどに治験をしたい」と話す。
チームによると、遺伝子改変や脳への投与でリーリンが増えたマウスは、アルツハイマー病の症状が改善することが知られている。
(2017年3月22日 毎日新聞)