酸っぱくて爽やかな果実の代表格といえばレモンではないでしょうか。レモンは季節に関わらず店頭に並んでいますが、国産のレモンは、秋から冬にかけてが旬で、ちょうど今が食べごろの時季です。
それ以外の時季は主にアメリカやチリなどから輸入されたものが販売されています。
今回は、レモンの健康成分についてご紹介します。
★レモンといえばビタミンC
レモンに含まれる成分として最初に思い浮かぶのはビタミンCではないでしょうか。
ビタミンCのドリンクやサプリメントなどでもレモン◯個分のビタミンCという表記はよく見かけます。
ビタミンCは、皮膚や粘膜の健康維持を助けるとともに、抗酸化作用を持つ栄養素です。
また、免疫力アップも期待できますので、感染症が気になる冬の時季には嬉しい成分です。
さらに、ビタミンCは丈夫な血管や筋肉、骨、肌などをつくるコラーゲンの合成に必要不可欠です。
コラーゲンは、体の組織や細胞をしっかり結びつける接着剤のような働きをするたんぱく質のことです。
ビタミンCには、コラーゲンの合成を助け、血管や筋肉、骨などを丈夫にすることで、骨がもろくなる骨粗しょう症や血管から出血しやすくなる壊血病などを予防する働きがあります。
★レモンの酸っぱさの素はクエン酸
レモンのクエン酸含有量は果物の中でトップクラスです。レモンは他の果物と比べると、みかんの約6倍、りんごの約300倍も多くクエン酸が含まれています。
クエン酸は抗酸化作用が強く、抗酸化作用による「美肌効果」、血液をサラサラにして血行を良くする「血流改善効果」、胃もたれなどの消化不良を改善する「消化の促進」、疲労物質である乳酸を分解して新陳代謝を促し疲労回復を早めてくれる「疲労回復作用」などがあります。
また、クエン酸はマグネシウムやカルシウム、鉄などのミネラルの吸収をサポートします。ミネラルを多く含む食品とともにクエン酸を摂ると効率良くミネラルを吸収することができます。
★健康成分として有名なポリフェノールも
レモンにはエリオシトリンやヘスペリジンといったポリフェノールが含まれています。
ポリフェノールには優れた抗酸化作用があり、生活習慣病の予防やアンチエイジング効果も期待できます。
また、エリオシトリンには腸での脂肪吸収を抑える働きがあるため、ダイエット効果や肥満予防に効果があると言われて注目されています。
★レモンの皮にもお役立ち成分あり
レモンの匂いの素となっているリモネンという成分が、レモンの皮の部分に多く含まれています。
香りを楽しむアロマの精油なども多く販売されていますが、そこにもリモネンが含まれています。
リモネンの香りを嗅ぐことで、リラックス&リフレッシュ効果、血行促進、免疫力の向上などが期待できます。レモンの皮を刻んだりすりおろして料理に使うと、リモネンを摂ることができます。