今回は、今の時季から旬を迎えるじゃがいもの健康成分についてご紹介します。
和食でも洋食でも使われる親しみのある食材ですが、どんな栄養成分があるのでしょうか。
★じゃがいもには、ビタミンがたっぷり
あまりイメージがないかもしれませんが、じゃがいもにはビタミン類がたくさん含まれていて、フランスでは「大地のりんご」と言われるくらいビタミンが豊富です。
中でも、ビタミンCとビタミンB1を豊富に含んでいます。ビタミンCはコラーゲンの生成に必須の化合物で、骨や腱、血管を強化し、老化を予防する働きがあります。また、メラニンの生成を抑えてシミ・そばかす、肌のはり・つやを改善する美肌効果も期待できます。
さらに免疫力を高める働きから、風邪などの予防にも役立つと考えられています。
ビタミンB1は、ブドウ糖をエネルギーに変換する際に必要な栄養素であり、皮膚や粘膜の健康維持にも必要な栄養素です。特に糖質を多く摂取する人や、よく運動する人はエネルギー産出量が多いため、より多くのビタミンB1が必要です。
ビタミンB1が不足すると、ブドウ糖から十分なエネルギーを生産できなくなり、疲労やだるさ、食欲不振といった症状が現れます。
★食物繊維とカリウムもたっぷり
じゃがいもには水溶性食物繊維が豊富に含まれています。食物繊維には整腸作用や便秘解消効果があることがよく知られていますが、血糖値の上昇を穏やかにしたり、血中コレステロール濃度を下げたりする働きもあります。また、水溶性食物繊維は、糖質や脂質の腸での吸収を緩やかにする他、善玉菌のエサになったり有害物質を吸着して体外に排出してくれる作用があります。
じゃがいもに豊富に含まれるカリウムは、体内のナトリウムが腎臓で再吸収されるのを防ぎ、ナトリウムの排出を促進し、血圧を下げる作用があります。水溶性で煮ると水中に溶けだすため、みそ汁の具にカリウムを含む野菜などを使うと、みその塩分を排泄してくれます。
食物繊維はじゃがいもの皮部分にも多く含まれているので、食物繊維をたくさん摂りたい場合は、皮付のまま調理するのがオススメです。
今から出荷され始める新じゃがは皮が柔らかくて食べやすく、皮付で食べるのがオススメです。
ただし、皮が緑色になっていたり、芽が出ている場合は、毒素が含まれているので、皮の部分や変色している部分は食べるのを避けるようにしてください。
★じゃがいものクロロゲン酸とは?!
じゃがいもの皮部分に多く含まる特徴的な成分の一つが、クロロゲン酸です。
じゃがいもの他にはコーヒーなどにも含まれているクロロゲン酸は、ポリフェノールの一種で強い抗酸化作用のある栄養成分です。
がん予防や老化防止の効能、糖尿病や脂肪肝の予防にも効果が期待されます。
近年では脂肪の蓄積を抑える働きが分かり、ダイエット成分としても注目されています。
新じゃがが美味しい季節です。食べすぎには注意して栄養たっぷりのじゃがいもを楽しみましょう!