7月になり暑い日が続いています。厳しい暑さが続く夏は、熱中症対策に水分やミネラルの補給、
夏バテ防止に栄養分の補給など、いつも以上に健康に気を遣う方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、夏に栄養たっぷりな野菜の代表格でもある、ゴーヤの健康成分についてご紹介します。
★ゴーヤといえば、苦味!
ゴーヤといえば苦味が特徴ですが、その苦味は、「モモルデシン」という成分によるものです。
このモモルデシンという成分は、胃腸の粘膜を保護したり胃腸を刺激して消化を促進させる働きがあるといわれています。
さらに、最近の研究でモモルデシンには血糖値を下げる作用があることがわかってきました。ゴーヤには植物インスリンといわれる、薬品のインスリンに似た、たんぱく質が多く含まれていて、血糖値を安定させる作用もあります。
そのため、ゴーヤは糖尿病の予防や改善に良い食物として知られるようになりました。
また、モモルデシンにはコレステロールを下げる作用もあり、ゴーヤに多く含まれる水溶性の食物繊維との相乗効果で、生活習慣病の予防や改善にも良いといわれています。
★ビタミンCも豊富
ゴーヤには、ビタミンCがゴーヤ1本でレモン2個分も含まれています。しかもゴーヤのビタミンCは加熱にも強いため、ゴーヤチャンプルーなどの料理でも十分摂取できます。
ビタミンCは抗酸化作用や、免疫力アップ、粘膜を強化する、血管や筋肉を丈夫に保つ、不足すると骨がもろくなったり肌荒れにもつながるコラーゲンの生成を促進する、など健康にも美容にも良い成分です。メラニン色素の生成を抑制する作用もあるので、紫外線を浴びやすい夏には、肌の健康のためにもたっぷり摂りたい成分です。
さらに、ビタミンCは、疲労回復にも役立ちますので、夏バテ防止のためにも意識して摂りたいですね。
★その他のビタミンやミネラル、食物繊維も豊富
ゴーヤには、βカロチンやビタミンB1、カリウム、リン、鉄分、カルシウムなどが豊富に含まれています。
カリウムは塩分過多によって溜め込まれた水分の排出を促し、むくみの解消に良いとされている成分です。
さらに食物繊維も豊富なため、便通改善や体内の老廃物排出を促進します。食物繊維によって糖質の吸収を抑制し、ビタミンB1によって糖質の代謝を高めたり、苦味成分モモルデシンによって肝機能が高まることで胆汁分泌を促進して脂肪分解を助けるなど、ダイエットのサポートにも役立ちます。
夏は発汗によりカリウムやカルシウム、鉄分などのミネラル類も不足しがちですので、ゴーヤでミネラルを補給することも夏バテ防止に役立っているのではないでしょうか。
ゴーヤには夏の健康維持に役立つ成分だけでなく、生活習慣病にも良い作用があるといわれる食材で、紫外線などで肌に負担がかかったり、体力が低下し夏バテになってしまうこともあるこの季節にはピッタリの野菜です。
独特の苦味が特徴ですが、塩もみしたり油を使って調理することで、苦味は軽減できます。
一年の中でも美味しく栄養たっぷりな旬の季節である夏にたくさん食べて、日ごろの健康維持に役立ててみてはいかがでしょうか。