脳内にある80種類のタンパク質の働きが活性化すると眠くなり、眠りにつくと働きが収まるのをマウスの実験で発見した。「スニップス」と名付けたこの一群のタンパク質は眠気の“正体”とみられ、睡眠そのものに深く関わっているらしい。
タンパク質が睡眠を促して神経を休息させ、機能の回復につなげているとみられている。「睡眠の質の向上や睡眠障害の治療法の開発につながる可能性がある」という。
眠らせないで寝不足にしたマウスと、眠い状態が続くように遺伝子操作したマウスを使って実験。寝不足マウスの脳内では、眠くなると脳内のタンパク質が活性化する反応が起き、眠ると元に戻るのを確かめた。この反応を邪魔する薬を与えると、マウスの眠気が収まるのも脳波の分析から確かめた。
(2018年6月14日 産経新聞)