6月4日~10日は、「歯と口の健康週間」です。
歯の病気の大部分は、「虫歯」と「歯周病」です。これらは、歯や歯肉の間にこびりつく歯垢(プラーク)と呼ばれる物質が主な原因です。
「歯周病」は、虫歯と違いほとんど症状が現れずに進行するので注意が必要です。
今回は、「歯周病」の怖さとその予防法についてです。
「歯周病」は、歯周組織が歯垢(プラーク)にふくまれている「歯周病菌(細菌)」に感染し、歯肉(歯茎)が腫れたり、出血したり、最終的には歯が抜けてしまう、日本人が歯を失う最も大きな原因の歯のまわりの病気の総称です。
「歯周病」は色々な病気の原因となります!
たかが歯周病、されど歯周病。歯周病を放っておくと全身の病気の原因となったり、病気を進行させます。
■肺炎:歯周病菌やその菌から出る炎症反応物質が唾液によって気管に達し、さらに肺に達して炎症を起こし、肺炎や気管支炎を引き起こします。
■動脈硬化:重度の歯周病になってしまうと、歯周病菌やその菌から出る毒素、炎症反応物質などで血管を狭める作用を促進し、動脈硬化症を発症することがあります。
■心臓病:心臓の内膜に歯周病菌がついた場合は、心臓内部で炎症を起こし、感染性心内膜を起こす危険性があります。また、心臓の血管に歯周病菌がついた場合、脳卒中や心筋梗塞、狭心症などの原因となります。
「歯周病」の予防はどうしたらいいの?
歯周病も生活習慣病の一つですので、歯周病を予防するためには日頃の手入れの習慣が大切です。
■プラークコントロール:歯周病の直接の原因である「歯垢(プラーク)=細菌の塊」の増殖を抑えることが大切です。そのためには、物を食べたらその都度なるべく早く歯を磨く事がベストです。
それが無理なら1日1回寝る前に歯磨きしてください。
また、1日1回は、歯間ブラシや糸ようじで歯の間の隙間や歯と歯肉の間に溜まった歯垢を除去しましょう。
どんなに正しく歯磨きをしていても少しずつ歯垢は溜まってきます。
年に3~4回の歯科受診をお勧めします。
■物をよく噛む:噛めば噛むほど唾液が分泌され、唾液によって細菌を洗い流してくれるため歯周病予防に効果的です。さらによく噛むことによって満腹中枢が刺激され食べすぎを防ぎ、肥満、糖尿病予防にもなります。
■生野菜を食べ、甘いもの控えめに:生野菜を噛み砕くと歯の自浄生活が高まり口の中を清潔にすることに役立ちます。歯垢は、糖分をエサに増殖して行きますので、甘いものは控えましょう。
■禁煙:たばこを吸っている人は吸わない人に比べて「2~7倍」歯周病になるリスクが
高いといわれており、さらにタバコは歯周病の症状を悪化させる原因となります。
自分の歯があればこそ、楽しい食事や楽しい会話ができます。また、力強く噛むことは脳に刺激を与え、アンチエイジング効果が期待できます。歯の果たす役割は少なくありません。毎日の手入れで歯を大切にしましょう!!
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