糖尿病の治療は、食後の急激な血糖値の上昇を抑えることが重要です。
通常、糖尿病患者さんに対して
①食事療法
②運動療法
③薬物療法
を中心に指導されます。
薬物療法では、経口血糖降下剤のスルホニル尿素剤(SU剤)が第一選択として使用されますが、それでもヘモグロビンA1cが改善されない場合は、α-グルコシダーゼ阻害薬を併用することがあります。
食事として摂取した炭水化物(糖分)は、デンプンなどの多糖類を体内酵素の働きで分解され、最終的には単糖類(ブドウ糖など)に分解されて吸収されます。
α-グルコシダーゼは、多糖類が分解されて出来た二糖類(糖が二つ繋がったもの)をブドウ糖などの単糖類に分解する酵素のことで、この酵素の働きを阻害する薬剤をα-グルコシダーゼ阻害薬と呼んでいます。
α-グルコシダーゼ阻害薬の作用により、ブドウ糖の体内への吸収速度を遅らせることが
でき、結果として食後の急激な血糖値の上昇を抑制することが出来ます。
α-グルコシダーゼ阻害薬の作用から考えて、服用のタイミングは「食直前」となります。
しかし、ここで問題となるのは「飲み忘れ」です。この薬を「食直前」に飲み忘れた場合、
どうしたら良いでしょうか?
ある調査によれば、このお薬を週1回以上飲み忘れた人は、実に半数近くの48%もの人がいるということです。そのうち54%の方は、その回には服用しなかったと答えています。指示が「食直前」ですので、やむを得ない結果かも知れませんが、実は食事を開始してから30分以内であれば、気付いたときにすぐに服用すれば効果が変わらないという報告もありますので、食事を開始してから30分以内であれば、気付いたときにすぐに服用するようにして
下さい。
糖尿病の方で、α-グルコシダーゼ阻害薬を服用されている方は、どうか参考になさって
ください。
ところで、最近α-グルコシダーゼ阻害作用の期待できる 「食前茶」も販売されていますが(サラシア茶など)、 食前だけでなく食事中にも飲用しながらお食事をされるのも 良いかもしれません。
