大阪府立病院機構「大阪精神医療センター」(大阪府枚方市)は10日、吉本興業と枚方市と連携し、「笑い」を活用する認知症予防のプログラムを実施すると発表した。若手芸人が参加者とゲームをしたり、吉本新喜劇の座員が記憶力などを高めるミニコントを演じたりする。今月末から3月まで計4回予定し、笑いの効果を検証する。同センターは「認知症予防を身近に感じてもらいたい」と話している。
昨年9月から同センターの認知症予防プログラムを受けている60歳以上の枚方市民約30人が参加する。二人三脚の足をティッシュペーパーで縛ってリレーする「二人そっと三脚」や、鈴の音を頼りにアイマスクを着けたゾンビが追いかける「ヒトゾン」などのゲームを若手芸人と楽しむ。
吉本新喜劇の川畑泰史(やすし)座長ら座員が出演し、座員の服装が次々と替わる様子を見ながら替わった箇所を見つけるゲームや、うどん屋を舞台に客の複雑な注文を一緒に記憶するミニコントなども予定する。
同センターは2015年度から、枚方市と共同で認知機能の低下を防ぐプログラムを実施。参加者に積極的に楽しんでもらおうと、「笑い」を取り入れた企画を考えた。終了後に参加者の認知機能をテストして検証し、今夏には公表する予定。
(2018年1月10日 毎日新聞)