いま、ミトコンドリアの新生・活性化作用を有する新規サプリメント素材として「PQQ」がにわかに注目されています。
「PQQ」は、三菱ガス化学株式会社が独自の方法で食品素材として開発したもので、正式名は「ピロロキノリンキノン二ナトリウム塩」と言います。理化学研究所との共同研究では、「14番目の新しいビタミンの可能性」として、イギリスの科学雑誌「ネイチャー」にも論文掲載されましたが、今では「ビタミン様物質」と理解されています。
アメリカでは、すでに「PQQ」のヘルスクレーム(機能性表示)として、「脳機能改善」や「ミトコンドリア新生」で、高齢化社会のニーズに応じた成分として認知度が高まっていますが、国内では数年前から厚生労働省からサプリメント素材としての使用が認められ、その安全性については、世界的にも審査が厳しいと言われている欧州食品安全機関で評価され、欧州委員会により安全性が認められた素材です。
さて、ミトコンドリアは細胞内小器官のひとつで、私たちのエネルギーを産生する働きがあることはほとんどの方が知っている事実です。しかし、ミトコンドリアの働きはそれだけではありません。私たちの健康を維持するうえで想像以上に重要な役割を果たしていることがわかってきました。
国が難病として指定している病気のひとつに「ミトコンドリア病」がありますが、これは主に遺伝子の変化によってミトコンドリアの働きが低下することにより、様々な症状を発生する病気の総称です。その症状は実に多彩ですが、それほどミトコンドリアの働きが低下すると私たちの健康に悪い影響を与えるということです。
そもそも人間は、加齢とともにミトコンドリアの量が減少すると言われていますので、広い意味では加齢もまた「ミトコンドリア病」と言っても過言ではありません。
ところで、いま高齢者の抱える問題として筋肉量の減少により筋力の低下を引き起こす「サルコペニア」がありますが、これにより転倒して骨折してしまうと寝たきり状態になってしまうことも大きな問題として取り上げられています。当然、筋肉細胞が減少すればミトコンドリアの量も減少します。
ミトコンドリアの量が減少すると、アルツハイマー型認知症、パーキンソン病、糖尿病、慢性疲労など、様々な病気の発生にも関与すると言われています。
ミトコンドリアの研究で有名な日本医科大学大学院教授の太田先生は、「病気とはミトコンドリアが足りなくなった状態」とある雑誌に投稿されていました。
沖縄県で統合医療を手がけているハートフルクリニックの平良医師のホームページにも、「ミトコンドリアの機能低下がもたらす多大な影響」を解説しています。
従って健康を維持していく上では、働きの良いミトコンドリアを新しくつくりだしていくことが大切と考えられます。
体内のミトコンドリアを増やす方法として、日常生活では「腹八分目の食事」など様々な方法が知られていますが、もっと手軽に確実にミトコンドリアを増やす方法として、最近では新規サプリメント素材「PQQ」がにわかに注目されています。
ここではPQQにつての詳細をお伝えするには、紙面が足りませんので割愛させて頂きますが、「PQQ」には、ミトコンドリアの新生・活性化作用の他に、NGF(神経成長因子)の産生、脳機能改善作用、抗酸化作用、寿命延長作用、睡眠の質改善作用など様々な作用が確認されています。