「フレイル」と呼ばれる心身の虚弱状態を防ぐため、65歳以上の人は毎日、体重1キロ・グラムあたり1グラム以上のたんぱく質を取ることが望ましい――。
厚生労働省が高齢者の食事に関し、こんな目安を初めて示した。
フレイルは、加齢に伴って筋力や認知機能が衰えて日々の活動が低下する状態で、放っておくと介護が必要になる。フレイル対策では軽い運動に加え、食事の改善が重要だ。
厚労省は健康を保つための食事の基準をまとめた「食事摂取基準」の改定案に、フレイル予防の目安を盛り込んだ。例えば体重50キロの人の場合、食事を通じて最低1日50グラムのたんぱく質摂取が必要になる。
食事摂取基準は、5年に1度見直される。厚労省は近く改定案を決定し、来春から新基準を適用する。
(2019年3月11日 読売新聞)