モニター画面に映る画像を3分ほど眺めるだけで認知機能をチェックできるシステムを、大阪大の森下竜一教授らの研究チームが開発した。従来の面談による検査方法より負担が軽く、高齢者の運転免許更新時の検査などへの活用が期待できるという。
研究チームは、画面上に映し出された複数の図形の中から同じものを選ぶなど、クイズ形式のアニメーション計8問を作成。モニターの下に設置した赤外線カメラで視線の動きを追跡し、その反応から、短時間の記憶や集中力、図形を読み取る力などを人工知能(AI)で評価できるようにした。
実際に健康な人や認知症の疑いがある人ら50~90歳代の計80人に受けてもらったところ、年代を問わず抵抗感がなく、一般的な検査方法とほぼ同じ結果が得られたという。
(2019年9月17日 読売新聞)