ブラウンバッグ?「茶色の袋?」・・・。う~ん確かに!
ブラウンバッグとは、薬局でもらったお薬の中で、余ったお薬を茶色の袋に入れて薬局に持ち込むように働きかけた運動のことをブラウンバッグ運動としてアメリカで広まったことから、余った薬を薬局に持ち込むための袋のことを「ブラウンバッグ」と呼ばれるようになりました。
ブラウンバッグだからと言って、別に茶色い袋である必要はありません。
家にあるスーパーのナイロン袋や紙袋など、何でも都合のよいものを使っていただければ大丈夫です。
さて、本日はなぜブラウンバッグのお話をするのかといえば、飲み忘れなどで廃棄になったお薬、すなわち無駄になったお薬を何とか減らせたらいいなと感じたからです。
皆様は、国内で無駄になったお薬は年間でどのくらいになっているかご存じでしょうか?
(1)約5千万円 (2)約5億円 (3)約50億円 (4)約500億円
さ~、何番のいくら?
答えは、(4)番の約500億円だと言われています。
この500億円の無駄を解消するだけでも国の医療費の負担を軽くすることができるわけです。
ここで、誤解を招かないためにも、よくある質問にお答えさせていただきます。
Q1; 余ったお薬を薬局に持ち込んでも、他の患者さんに使っているんじゃないの?
A; いいえ、そんなことは致しません。持ち込まれたお薬は、その患者さんだけに使用させていただきます。
従って、すでに処方されていない場合は、残念ながら使い道がないので薬局で廃棄させていただくことになります。
Q2; 余ったお薬を利用すると、その分は薬局の利益につながっているのではないの?
A; いいえ、そんなことはございません。余ったお薬を利用させていただいた場合は、その分だけ患者さんの負担金額が軽減されることになります。
Q3; 利用できなかったお薬の代金は、返金してくれるの?
A; 残念ながら返金は致しかねますが、お薬の廃棄は薬局で責任もってさせていただきますので、患者さん自身が廃棄する手間がなくなります。
以上のようなご質問を多くいただいていますが、このブラウンバッグ運動に皆様が取り組まれると、約400億円の無駄が省けるという試算が出ていますので、国の医療費やご自身の負担額の軽減には、大いに役立つのではないでしょうか。
余ったお薬を安易に廃棄するのではなく、有効に利用することも考えていきませんか?
本年7月から小売店でのレジ袋が有料化されることになっており、薬局でのレジ袋も有料化されます。
そうなるとご自身の「エコバッグ」を持参される方も増えてくるのではないでしょうか。
この「エコバッグ」を「ブラウンバッグ」としてもご利用していただくこともできそうです。
ブラウンバッグ運動によって、国はもちろん、患者さんご自身の負担軽減に少しでもつながれば幸いです。