小松菜は一年中食べることができますが、味が良く栄養価も高いのが旬である冬のこの時季です。
小松菜はアクが少ないので、水洗いだけでさっと炒めたりサラダにもできるため、手軽に食べることができる冬野菜です。今回は、小松菜の栄養成分をご紹介します。
★小松菜ってどんな野菜?
元々は中国から伝わった野菜の一つで、江戸時代に小松村(現在の東京都江戸川区周辺)で栽培されていたことから名づけられたと言われています。
東京から広がったこともあってか、出荷量上位の都道府県は1位から順に、茨城県、埼玉県、福岡県、東京都、千葉県、群馬県となっていて、関東地方の都道府県が多くなっています。
今では一年中出回っていますが、旬の中心は冬で、寒さに強く、霜にあたると甘みが増して美味しくなります。
小松菜を選ぶ時は、葉の緑が濃く、葉先までピンとしたみずみずしいものが良いと言われています。株は大ぶりでしっかりしており、茎にハリとみずみずしさがあるものを選びましょう。
★小松菜にはカルシウムや鉄分など、様々な栄養たっぷり
小松菜には、カルシウム・βカロテン・鉄・カリウム・食物繊維などが多く含まれています。
小松菜は、見た目も近いほうれん草と栄養価が似ています。ほうれん草と比べてみると鉄分はやや多く、カルシウムは3倍以上も含まれていて、野菜の中でもトップクラスの含有量です。
皆様もご存知のカルシウムは、骨や歯を丈夫にし、骨粗鬆症を予防する上で欠かせない栄養素です。
小松菜には、骨にカルシウムを沈着させる作用のあるビタミンKの含有量も多いので、骨粗しょう症予防に効果的な野菜だと言えます。
また、小松菜にはβカロテン(ビタミンA)も豊富に含まれています。βカロテンは、粘膜や皮膚を保護して、外部からのウイルスの侵入を防いだり、免疫力を高める栄養成分ですので、風邪を引きやすい冬にはぜひ意識して摂取したい栄養成分です。
その他にも、免疫アップや美容にも良いビタミンC、血流を改善してくれるビタミンE、貧血を予防し肝臓での解毒作用もある鉄分、体内の余分なナトリウムを排出して高血圧対策につながるカリウム、整腸作用が期待できる食物繊維など、健康維持には摂っておきたい成分がたっぷり含まれています。
★小松菜を食べる時のポイントは?
小松菜は単体でも栄養たっぷりですが、一緒に食べる食材の組み合わせによってさらに効率よく栄養を摂ることができ、色々な作用を期待することができます。
桜えび・じゃこ・ごま・ナッツ・干し椎茸 → 骨粗しょう症・老化予防
こんにゃく・たけのこ・セロリ → コレステロールの低下・高血圧予防
にんじん・トマト・わかめ・ししとう・ふき → 視力低下の予防・がん予防
ピーマン・さやえんどう・アボカド → 美肌
しそ・さつまいも・チーズ・豆腐 → 精神安定・ストレス対策
レモン・イチゴ・オレンジ → 疲労回復
小松菜は、ごま油やサラダ油などで炒めても、さっと湯通しして和え物やお浸しにしても、生でサラダに使っても美味しく食べられます。ただ、カルシウムやビタミンCなどは水に溶けやすいので、あまり長時間水に浸けたり茹でたりするのは避けた方が良いでしょう。
小松菜は比較的価格も安く調理の方法もたくさんあります。冬の食卓の一品に加えてみてはいかがでしょうか。