病的近視:眼球変形で視神経に異常 東京医科歯科大
メガネなどで矯正しても極端に視力が悪い「病的近視」は、眼球の奥が変形し、視神経などに異常が起きていることを、東京医科歯科大などの研究チームが立体画像の解析で突き止め、11日発表した。眼球の変形の進行を抑える治療法の開発につながると期待される。
病的近視は、矯正しても視力0.7未満で、40歳以上の日本人の約5%が患者の可能性があるが、現状では根本的な治療法はない。
大野京子准教授(眼科学)らはMRI(磁気共鳴画像化装置)を使って、30?80代の病的近視の患者200人分の眼球の立体画像を調べた。
その結果、正常な眼球と比べ、眼球の後部がたる状にはれたり、部分的に盛り上がったりするなど4種類の変形があった。うち、眼球の耳側半分がはれたタイプは、他よりも視野が狭くなるなどの障害が高かった。
変形によって視神経が傷付き、網膜が引き延ばされるため、白内障や網膜剥離などの合併症を引き起こしていることも分かった。
大野准教授は「リスクの高い患者を早期に発見し、治療につなげたい」と話している。
2012.10.12 毎日新聞
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