ピクノジェノールは、2004年に子宮内膜症の患者10名に対してパイロット試験が実施され、1日30mgを4週間継続摂取したところ、子宮内膜症に起因する腹痛が約80%改善したことが報告されています。さらに、長期的に1年間継続して摂取した場合でも安定した改善効果が持続して見られました。
一般に、ホルモン療法では最長でも24週間しか実施できないため、治療をやめれば疼痛が再発するというデメリットがありますが、ピクノジェノールは継続摂取できるので、ホルモン療法を補う形で有用と考えられます。
さて、本年5月にカンボジアで開催された「第12回 ピクノジェノール アジアリージョナルミーティング」において、羅患率が4割程度といわれている月経困難症に対する報告がありました。
この試験では、月経時にけいれん性疼痛をもつ女性17人を対象に、1日30mgのピクノジェノールを1ヶ月間継続して摂取してもらったところ、17人中8人に「けいれん性疼痛」が有意に改善しました。
さらに、フォローアップ研究として、ピクノジェノールの摂取量を60mgに増量して二重盲検試験で痛みについて評価したところ、プラセボ群と比較して有意に痛みが緩和され、痛みの経験日数も減少したという結果が報告されています。
以上のように、ピクノジェノールは女性疾患に対する有用性を示唆する試験結果が多数ありますが、その他にも運動に対する体力回復に関する評価や変形性膝関節症に対する症状の軽減作用など様々な疾患に対する有用性が報告されています。