先月の「くすりの話」の中で、健康食品を選ぶポイントのひとつとして製造工場のレベルの見極めも重要で、GMP認定工場(少なくともそれに準じた工場)で製造されているかどうかが安心して使用できる健康食品かどうかの判断基準になることをお伝えしました。
今回は、その「GMP認定工場」とは、どういう工場のことなのかもう少し具体的にお話したいと思います。
GMPとは、Good Manufacturing Practiceの略で、適正製造規範と訳されます。
原料の入庫から製造、出荷にいたるすべての過程において、製品が「安全」に作られ、「一定の品質」が保たれるよう定められた基準ですが、医薬品の製造においては既に義務として課せられているシステムです。
ところが、健康食品の製造においては義務化がなされていないために、非常に残念なことではありますが、雑菌の混入や原料の含有量のバラつき、有用成分のバラつきなどがあり、時として世間を騒がせるような大きな問題にまで発展することもあります。
しかし、最近では医薬品に共通するレベルを考慮して、健康食品の「GMP」を第三者機関で認可されるようになり、健康食品を製造する工場では健康食品の「GMP認定工場」として認可を目指す工場が増えてきました。
「GMP認定工場」として認可されるためには、原料の受入から出荷まで、工場の保守・点検・管理、製品の品質管理、衛生管理、製造管理など細部にわたって手順書を設けて記録を残さなければなりません。また、定期的に第三者機関によって工場に査察が入り、規定どおりに運用されているかチェックされます。
これに合格しなかった場合は、当然ながら認定を取り消されることになります。
例えば、原料の受入時には、一般細菌数、水分量、大腸菌群などの検査を実施し、当然ではありますが規格に合致していないものがあれば製造原料として使用されることはありません。即ち、製造工程に入る前に「原料受入拒否」をされることになります。
原料受入の後の工程においても徹底した手順書に従って製造されるため、原料の含有量のバラつきなどは一切ありません。
また、衛生面でも工場内部の規定も厳しく、清潔に製造され、出荷直前の工程においても再度一般細菌検査、水分量、大腸菌群などの検査の他、必要に応じた検査を行い、合格したものだけが出荷されます。
従って、GMP認定工場で製造された健康食品で健康被害を発生することは、考えられないことですので、時に世間を騒がせるような健康被害を発生している商品は、GMP認定工場として認可されていない工場で製造されているものと思われます。
以上のような理由から、健康食品を選ぶポイントの一つとして、GMP認定工場で製造されている商品であるかどうかの確認も重要と思われます。
