AHCCに関しては、免疫活性作用を中心に既に多数の機能性や安全性に関する研究成果が発表されています。さらに、ここ数年では新しい分野の機能性についても研究が進められており、AHCCと自律神経との関わりについての研究もそのうちのひとつです。
アミノアップ化学と帝京平成大学との共同研究では、AHCCと自律神経との関わりについて平成25年から臨床試験が行われています。
その一つは、健常人8人を対象に起立負荷時における交感神経活性について、AHCC摂取群とプラセボ群を比較した結果、AHCC摂取群が交感神経活性が有意に亢進しました。次に、前の試験でAHCC投与により反応を示した被験者5人を対象に、安静時の副交感神経活性を検討したところ、心拍数の有意な減少をはじめとしてAHCC摂取群の副交感神経活性は有意に亢進したという報告の他、AHCCの心理的ストレス負荷時のNK細胞に及ぼす影響について、健常人13人を対象とした試験結果も報告されています。この試験では、AHCCを14日間摂取することにより、抗うつ傾向を有する被験者に対してNK細胞活性を上昇させ、AHCCが不快ストレスへの応答に有効に作用することが示唆されています。
さらに、本年には「AHCCの鼻咽頭の症状と自律神経系に及ぼす効果」について、健常成人23人を対象とした試験により、AHCC摂取群は自律神経機能に関する項目において交感神経優位に作用し、鼻づまりの改善が示されたことを報告しています。
このように免疫系の研究にとどまらず、自律神経系をはじめ、様々な角度から研究されている医療機関向けサプリメントは、多くありません。