最近、「ミトコンドリアと健康」について、注目されるようになってきました。
書店でも「ミトコンドリア健康法」などをはじめ、ミトコンドリアと健康の関係について書かれた書籍がたくさん並んでいます。
ミトコンドリアといえば、「電子伝達系によってエネルギーを産生する細胞内小器官」であることは誰でも知っていることです。
しかし、ミトコンドリアの働きは、単にエネルギーを作りだすだけではなく、私達の健康維持にとても深く関与していることが明らかにされてきました。
例えば、老化や認知症、癌などもミトコンドリアの数と関係しているといわれています。
ミトコンドリアと癌は、どのように関係しているのかと思われる先生もいるかも知れませんが、がん細胞のアポトーシスを誘導する指令を出しているのが「ミトコンドリア」だと考えられています。
さて、年齢を重ねるにつれてミトコンドリアの数は徐々に減ってくるといわれており、これは、年を重ねるにつれて筋肉量が減ってくることに関係しているのかも知れません。
いずれにしても、ミトコンドリアの量が減ってくると、当然体内で作られるエネルギーが不足してきます。エネルギーが不足してくれば、例えば体温調節などの生きるために必要な部分から優先的にエネルギーが使われることになり、老化防止機能などに対するエネルギーまで回されなくなります。
また、最近では、ミトコンドリアの量とともに、「質」の良し悪しもあることがわかってきました。「質の良いミトコンドリア」は、効率よくエネルギーを作り出し、活性酸素の発生量が少ないといわれています。一方、「質の悪いミトコンドリア」は、エネルギーを作り出す効率が悪く、活性酸素をたくさん発生させてしなうといわれています。
即ち、健康を維持する上で、質の良いミトコンドリアを増やすことが一番と考えられます。
それにはどうすれば良いのでしょうか?
一番良いのは、適度な運動を継続することなどが良いと考えられますが、年を重ねるにつれて適度な運動を継続することは困難な場合があります。
そこで注目されているのが、ミトコンドリアの量を増やすことで知られているサプリメントの摂取が健康を維持する上で有効といえます。
「そんなものがあるのか?」という質問が出てきそうですが、当社が注目しているのは「PQQ」という成分です。
PQQは、理化学研究所の研究により、新規ビタミンとして「Nature」に掲載されて世界中で注目された成分で、近年ではビタミン様物質として位置づけられています。
その作用は、ミトコンドリアを増やす効果だけではなく、レビー小体型認知症やパーキンソン病の原因物質のひとつとして知られている「αシヌクレイン」の脳内蓄積を抑制すること、強力な抗酸化作用を有すること、認知症の改善と深い関わりのある神経成長因子(NGF)増強作用や、記憶障害改善作用、睡眠改善作用、抗ストレス作用などについてはヒト試験結果が報告されています。
昨年、12月号で「HSP(ヒートショックプロテイン)」を増やし、PQQと同様に抗ストレス作用、睡眠改善作用、認知症予防作用などが期待できるサプリメント素材の酵素処理アスパラガス抽出物をご紹介しましたが、当社では、「酵素処理アスパラガス抽出物」と「PQQ」を組み合わせたサプリメントを開発中です。