原因となる病気もないのに、いつも頭が痛い、あるいは時々
すごく痛いという頭痛を「慢性頭痛」といいます。
慢性頭痛には肩こりや頚部痛などを伴う「緊張型頭痛」や
年間を通して1~2ヶ月だけ激痛のある「群発頭痛」、そして
脈に合わせてズキンズキンと痛む「片頭痛」があります。
今回は、片頭痛のお話を致します。
片頭痛は、読んで字の如く「頭の片側」に痛みを感じる
場合が多いですが、時には両側が痛くなる場合もあります。
男女比では、なぜか女性のほうが多く、母親に片頭痛があると
その娘には約70%、息子には約30%の割合で片頭痛がでると言われています。
片頭痛の特徴は、「ズキン、ズキン」と脈に合わせて頭が痛くなり、
数時間から2~3日程度続き、ひどいときには吐き気をともなう事もあります。
片頭痛は、頭の動脈が拡張したときに起こりますので、治療には
血管を収縮させる薬を使います。
片頭痛の治療薬は、いままでは主にエルゴタミン製剤
(商品名;カフルゴット、クリアミン)というお薬が処方されていました。
しかし、このお薬は頭痛が軽いときに服用しなければ効果がありません。
しかし、現在ではトリブタン製剤が登場(商品名;ゾーミッグ、イミグランなど)し、
激しい片頭痛でも効果が期待できるようになり、片頭痛の方にとってまさに救世主的な存在です。
ちなみに、同じ「ズキン、ズキン」の頭痛でも、お酒の飲みすぎた後の頭痛は
あまり心配しなくても、時間とともに回復します。飲みすぎ注意!
・・・は、いうまでもないですね。