睡眠薬といえば、「毎日使っていると、だんだん効果がなくなってきて、使用量が増えてくるのではないか」、「テレビのドラマなどで自殺に使われている」・・・など、なんだか怖いというイメージをもっていませんか?
睡眠薬には、①バルビツール酸系 ②非バルビツール酸系 ③ベンゾジアゼピン系(BZ系)
④非ベンゾジアゼピン系(非BZ系)の4つのグループに分けることが出来ます。
これらの中で、20世紀前半に使用されていた睡眠薬は、①バルビツール酸系や②非バルビツール酸系で、これらの薬物は依存性が高く、低用量で鎮静作用を及ぼしますが、高用量では呼吸停止などの副作用がでます。睡眠薬は危険という常識は、ここから生まれています。
しかし、その後③ベンゾジアゼピン系(BZ系)④非ベンゾジアゼピン系(非BZ系)の医薬品が開発され、依存性が軽度で、仮に高用量服用しても呼吸中枢に影響を及ぼすことがなく安全に使用できるようになりました。
特に、ご高齢の方は「睡眠薬は怖い」と思い込み、眠れないのに我慢して、かえって眠る事ができず、不安だけがつのり、疲労をためてしまう結果となる場合が多いようです。
現在、処方されるお薬は、使い方さえ間違わなければ、非常に安全なお薬ですので、睡眠薬をうまく利用して、結果的に快適な生活を送ることが良いと思います。
最後に、特に使い方で注意していただきたい事を記載しておきます。
1.飲酒して睡眠薬を服用することを避ける
2.医師の指示通りに服用する
3.薬が合わないと感じた時は、すぐに医師・薬剤師に相談する