6月といえば、梅雨入りをむかえるうっとうしい時季です。この季節になぜか「リウマチ」を発症したり、リウマチ症状が悪化したりすることが多いといわれています。
そこで、日本リウマチ財団では、6月を「リウマチ月間」と制定いたしました。
今回は、リウマチ月間にちなんで、「リウマチ」についてお話させていただきます。
リウマチの原因については、かなり解明されてきていますが、本質的な原因は未だ不明です。
リウマチの主な症状は、次の4つです。
1.関節痛、関節の腫れ
関節の痛みは、安静にしていても痛い(自発痛)、押すと痛い(圧痛)、動かすと痛い(運動痛)
などがあります。また、その関節が腫れたり、熱を持ったり、赤くなることもあります。
2.朝のこわばり
朝に目を覚まして布団から這い出る時に、手足や身体が硬くなり動かしにくくなります。
起きてから手足を動かしていると自然にこわばりはとれてきますが、症状が重くなるとこわばっている時間が長くなります。
3.関節の可動域制限
関節に炎症が起きて関節が腫れたり関節液がたまったりすると、関節可動域が狭くなります。
4.関節変形
滑膜の炎症が長く続くと関節付近の軟骨や骨を破壊していきます。
さらに関節周囲の組織や腱、靱帯などにも炎症が及ぶと関節は変形してきます。
リウマチの診断は、問診、採血、採尿、X線検査などで行いますが、リウマチと診断されると、一般的に非ステロイド系抗炎症薬、ステロイド薬、抗リウマチ薬、生物学的製剤などの薬物療法が行われます。
さらに、必要に応じてリハビリなども行われます。
リウマチの方に使用する内服薬は、どれも副作用が強く、お薬によっては使い方を間違えれば
死亡事故にいたるケースもあります。必ず医師や薬剤師の指導を守って、自分の判断で薬を調節
しないようにして下さい。
リウマチの本質的な原因が不明ですので、予防することや治癒することは困難です。
しかし、発症にかかわる因子、例えば身体的疲労、精神的疲労、ホルモンバランスの乱れ、喫煙
などを取り除く努力も必要で、薬物治療により症状を抑えて「寛解導入」することも可能になり
ました。
「寛解」とは、病気の症状がほぼ消失し、臨床的にコントロールされた状態を言います。
つい最近までは、リウマチの進行は食い止めることはできないと考えられていましたが、医薬品の開発によって寛解導入が治療目標に変わりました。
リウマチの治療は、薬の使い方などが非常に専門的になりますので、リウマチ専門医を受診されます事をおすすめいたします!
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