いよいよ夏本番!熱中症に気をつけなければならない季節です。
さて、熱中症と深いかかわりがあるのが汗ですが、汗は体温を下げて体温調整を行う効果があり、発汗によって熱中症のリスクも軽減できるといわれています。
そんな汗に、「良い汗」と「悪い汗」があるというのはご存知でしょうか?
●「良い汗」と「悪い汗」の違いとは?
「良い汗」は、サラサラしていて水に近い状態で蒸発しやすく、体温調節がスムーズにできる汗です。
また、弱酸性で皮膚の細菌の増殖を抑えるので臭いもほとんどありません。
現代人は、運動不足や冷暖房設備の普及などにより、汗をかく機会が減っています。汗をかく機会が減ってくると、汗腺の機能が低下して「汗をかけなくなる」という悪循環に陥りやすくなります。
汗腺には、血液中のミネラル分をろ過する働きがあり、この機能が低下すると汗の中にミネラル分の多いベトベト
した汗をかくようになります。これが「悪い汗」です。
「悪い汗」は、アンモニアなどのニオイ成分も含んでおり、皮膚表面がアルカリ性に傾いて雑菌が増殖しやすい環境となり、ますますニオイが強くなります。
ベトベトして蒸発しにくいため、体温調節がスムーズにできずに熱中症の原因にもなります。
また、血液から体に必要なミネラル分を奪うために慢性疲労の原因にもつながります。
「良い汗」をかくためには、日頃から汗をかく習慣を身につけることが大切です!
●「悪い汗」をかく原因とは?
現代社会では冷房設備が整っており、汗をかく機会が減っているのが、悪い汗をかく原因だといわれています。
汗をかく頻度が低下すると、汗腺の機能も低下してしまいます。さらに、ストレスや生活環境、緊張等による精神的な発汗が増えると、ミネラル分の吸収が追いつかなくなり、同じように悪い汗となって皮膚に出て行ってしまいます。
さらに、汗をかかなくなり汗腺が働かなくなると、身体は熱を作り出さないために代謝を落とすようにします。
その結果、冷え性や脂肪の蓄積などにつながってしまうという悪循環に陥ってしまいます。
●「悪い汗」を「良い汗」に変えるには?!
「良い汗」をかく体質にするには、汗をかく頻度を増やして代謝を上げることが大切です。
「良い汗」をかくためのポイントは、
(1)冷房をなるべく使わず、扇風機やうちわなどを利用する。
冷房を使うときは外気との温度差を5度以下にする。
(2)水分を十分に補給しながら、ウォーキングなど適度な運動を行う。
(3)ショウガなど体を温める食品を積極的に摂る。
(4)シャワーだけではなく、ぬるめのお湯に浸かって体を芯から温める。
といった点です。
この中でも、入浴は汗をかく絶好の機会です。熱いお湯に長時間浸かるのは、身体の負担も大きいのでオススメできませんが、ぬるめのお湯で、のんびりとリラックスして20~30分程度浸かって身体を温めることはオススメです。
しかし、入浴後に冷房や扇風機などで身体を冷やしてしまうと、せっかく働いている汗腺が閉じてしまい、汗をかかない体質に逆戻りしてしまいます。風通しの良い場所で、うちわで扇ぐ程度に抑えて、汗の蒸発で体温調節をする意識をもつことが大切です。
夏の時期の入浴はたくさんの汗をかきますので、入浴の前後は水分補給を十分に行ってください。特に入浴後は、急激に身体を冷やすことにならないよう、冷たい飲み物を大量に飲むことは避けてください。
発汗を助ける「しょうが」、「クエン酸」、「リンゴ酢」などの入った飲み物を摂ると一層汗腺の機能を活発にすることができます。
コメントを残す