2月3日は、「鬼は~外、福は~内」と豆をまく節分ですね。
豆まきの豆といえば、大豆です。今回は「大豆」についてお話いたします。
★ なぜ節分に豆をまくようになったのでしょう
大豆は、五穀のひとつで穀霊が宿るとされ、米に次いで神事に用いられました。
米より粒が大きくて穀霊で悪霊を祓うのに最適であり、魔の目(魔目=マメ)に豆をぶつけて魔を滅する(魔滅=マメ)にも通じているそうです。昔、京都鞍馬山に鬼が出た時に、毘沙門天のお告げによって大豆を鬼の目に投げつけて退治したという話もあるそうです。
ちなみに、豆まきに使う豆は「魔目(豆)」を「射る(炒る)」ということから、炒った豆を使うことが良いとされていますので、豆まきには炒り豆を使うようにしましょう。
★ やっぱり大豆は栄養の宝庫
大豆と言えば畑の肉と言われるほど、様々な栄養素がバランス良く含まれ、三大栄養素であるたんぱく質、脂質、炭水化物は豊富で、食物繊維やビタミンB群とビタミンE、鉄分、カルシウム、マグネシウム、亜鉛など数え切れません。
これらの成分は、栄養の摂取や生活習慣病予防などの役割だけでなく、お肌の角質内の水分を保つ(たんぱく質)、便秘改善、肌の調子を整える(食物繊維)、皮膚や毛髪の健康を維持する(ビタミンB群)、肌をサビから守る(ビタミンE)、毛髪や爪、肌のハリを保つ(亜鉛)など、美容にも良い働きがありますので、日ごろからぜひ摂っておきたいですね。
しかし、大豆はカロリーが高いため、食べ過ぎには注意が必要です。また、炒った大豆はたくさん食べ過ぎると消化不良になって胃腸に負担がかかる可能性もありますので、食べ過ぎには気をつけましょう。
★ 大豆といえばイソフラボン
さて、大豆の成分として有名なのが、イソフラボンではないでしょうか。更年期障害や美容など女性に嬉しい成分や、生活習慣病対策に有効な成分としてテレビや雑誌などでも度々取り上げられています。
そのイソフラボンの中でも、大変注目されているのが、アグリコン型イソフラボンで、摂取したときの吸収効率が通常のイソフラボンよりも良く、味噌などの大豆醗酵食品やサプリメントなどで摂ることができます。
アグリコン型大豆イソフラボンについては研究が盛んにされており、論文も発表されています。
下記はその一部になります。
① アディポネクチンの増加作用や脂肪細胞を小さくすることによるダイエット効果
② 更年期障害におけるホットフラッシュ改善作用
③ 抗アレルギー作用
④ 受精卵着床改善作用などによる不妊症治療への応用
⑤ 乳癌や前立腺癌の予防・改善作用
⑥ 突発性難聴や耳鳴りの改善作用
⑦ 血中中性脂肪や血中コレステロールの低下作用
⑧ 脳梗塞や心筋梗塞の予防作用
さらに、最近のテレビ番組で取り上げられた若返りホルモン「DHEA」を上昇させることも分かっています。
イソフラボンを中心に健康に良い成分が多く含まれる大豆。大豆を使った食品や調味料は、日本食には様々な形で使われています。大豆を使って健康的な食生活を心がけましょう。