冬にインフルエンザに感染しやすくなるのは、空気の乾燥によって体の防御機能が低下することが一因だとする研究成果を米エール大などがまとめた。論文が13日、米科学アカデミー紀要に掲載された。研究チームは「加湿の重要性を改めて示した成果だ」としている。
工藤恵理子・エール大研究員らは湿度10%と50%の環境で別々に飼育したマウスについて、呼吸時に空気の通り道となる気道の粘膜を調べた。湿度10%で育てたマウスは、異物を運び出す繊毛と呼ばれる粘膜上の器官の動きが鈍り、ウイルスを外に排出する能力が低くなっていた。
(2019年5月15日 読売新聞)