8月10日は「健康ハートの日」です。これは心臓病について、国民の予防意識の向上を図ることを目的として、公益財団法人日本心臓財団が定めたものです。
心臓病といえば冬に多い傾向がありますが、夏場でも汗をかくことで体内の水分が不足し、血液がドロドロになりやすく、血栓ができやすくなるため、心臓に負担がかかりやすい時季です。
今回は、健康ハートの日にちなんで、夏でも気をつけたい心臓病予防についてご紹介します。
★なぜ夏に心臓病が危険なの?
心臓病の原因は生活習慣と深くかかわっているものがあり、高齢者のみならず、働く世代の方々も注意が必要です。心臓病の中でも冠動脈の動脈硬化が原因で起こる「狭心症」や「心筋梗塞」は、高血圧・脂質異常・高血糖・喫煙などが危険因子となります。
夏場の高温多湿という環境では、発汗によって体内の水分が大量に失われて血液がドロドロになり、血栓ができやすくなるので、心臓に大きな負担がかかります。
今では熱中症対策としても大切ですが、こまめな水分補給は心臓に負担を掛けないためにも大切です。
もう一つ気をつけたいのが、室内と屋外の温度差です。冷房の温度設定は高め(26~28度)にして屋外との温度差が5度以上にならないように気をつける、外出のときは薄手の衣服を持ち歩いて衣服による温度調節をできるようにする、特に暑い時間帯は外出を避けるなど、急激な温度変化をなるべく避けるようにしましょう。
★心臓病になりやすい人の生活習慣とは
心臓病のリスクを高めるこんな生活習慣は要注意です。
・過食しがち
・普段歩くことが少なく、運動もほとんどしない
・たばこを吸う
・お菓子が好き
・野菜や海藻、大豆製品などはあまり食べない
・飲酒の機会が多い
・睡眠時間が1日6時間以下
・ストレスが溜まりがち
・塩分強めの濃い味が好き
・肉料理が中心で、魚料理はあまり食べない
★心臓病予防のポイント
上記の生活習慣に当てはまる人は、改善するように心がけることが何より大切です。
特に、塩分の摂りすぎや、中性脂肪やコレステロールを増やす飽和脂肪酸の摂りすぎには気をつけましょう。
オリーブ油やアマニ油、アジやサバなどの青魚には、飽和脂肪酸を減らす不飽和脂肪酸が豊富です。
その他、血流を改善するタマネギやニンニク、夏に食べやすいミョウガやシソなどの薬味として使われる食材でも血流改善が期待できます。
日ごろから生活習慣と食習慣を心がけて、心臓病のリスクを減らしながら元気に夏を乗り切りましょう!