今年は外出を控えることも多く、室内でテレビやパソコン、スマートフォンを利用する時間が長くなっているという人も多いのではないでしょうか。
実は、9月26日は昔懐かしいワープロの日、9月28日はパソコンの日、ということで、9月にはデジタルに関連する記念日が二つもあります。それぞれ、個人向け商品が日本で最初に発売された日を記念して制定された記念日です。デジタル製品との関りが増えるとデジタル画面を見る時間も増えますが、そこで気を付けたいのがブルーライトです。皆さんも一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。
今回は現代ならではのブルーライトの注意点などをご紹介します。
★そもそもブルーライトって何?
ブルーライトは、パソコンやスマートフォンをはじめとしたLEDディスプレイやLED照明などの光の中に含まれる青色光のことで、目に見える光の中で最も波長が短く、エネルギーが強いといわれています。
ブルーライトは目の疲労や病気への影響だけでなく、睡眠にも影響することが分かってきており、厚生労働省のガイドラインでは、1時間のデジタルディスプレイ機器を見ながらの作業後は、15分程度の休憩を取ることが推奨されています。
ブルーライトは空が青く見える要因でもあり、自然の光を構成している一つですが、現代で問題になっているのは、夜間でもスマートフォンなどを長時間見る機会が増えていることです。
★ブルーライトを夜に多く浴びるとどうなる?
ブルーライトを夜に多く浴びることで、眼精疲労の蓄積や、ドライアイ、黄斑変性などの眼に関わる疾患につながるリスクが高くなることや、体内時計の乱れ、睡眠障害につながることが分かっています。
網膜が強いブルーライトの刺激を受けると、脳は「朝だ」と判断し、メラトニンという睡眠を司るホルモンの分泌が抑制され覚醒し、ブルーライトの量が減少すると「夜だ」と判断して、メラトニンの分泌が活発になります。
夜も明るい環境や、夜遅くまでパソコンなどのLEDディスプレイでブルーライトを浴びる生活は、体内時計の乱れにつながり、寝付きが悪い、眠りが浅いといった「睡眠の質の低下」につながってしまいます。
20代の女性を対象にした実験では、ブルーライトを約50%カットするメガネをかけた場合と素通しのメガネをかけた場合で、平日の就寝1時間前にスマートフォンを見てもらって比較検証したところ、2日目と3日目までは差はなく、4日目以降になると素通しのメガネでは総睡眠時間が減り、目覚めないで寝ている最長睡眠時間も短くなりました。さらに、昼間の元気度を調べたところ、ブルーライトが素通しのメガネでは、午前中の活動度が低いことがわかりました。
★夜にデジタルの画面を見るのは、とにかく控えめにしましょう!
ブルーライトによる健康への影響を減らすには、日没以降はなるべくブルーライトを発生させるものを見ないことが大切です。とはいえ、スマートフォンは常に持ち歩くようになり、ついつい少し時間ができただけでも画面をのぞき込んでしまうという人も多いのではないでしょうか。
最近では、ブルーライトをカットするメガネや液晶画面に貼ることでブルーライトをカットする画面保護シートなども販売されているので、そういったものを利用するのも良いでしょう。また、画面の明るさをなるべく抑えめ(暗め)にすることでもブルーライトの影響を減らすことができます。
布団に入ってからスマートフォンを使い始めると、ついつい長く使ってしまうことも多いですので、就寝前には使わないように気を付けましょう。
毎日のことですので、できるところから少しずつでも対策をして、自分の健康を守っていきましょう。