先日に実施した「健康スマイル」アンケートで、「AGE」について掲載してほしいというお声がありましたので、今回は「AGE」についてお伝えいたします。
「AGE」って、聞きなれない言葉だと思いますが、「糖化」なら知っているという方もいるかも知れません。
「AGE」も「糖化」も、最近では健康とのかかわりについてにわかに注目されている言葉です。
悪玉酸素と呼ばれている活性酸素による身体の酸化が「体のサビ」と呼ばれているのに対して、糖化は「体の焦げ」と呼ばれています。
糖化とは、食事などから摂った余分な糖分が体内のたんぱく質と反応して細胞を老化させる現象で、これが進むとお肌のしわやシミが現れてきます。
糖化によって作られる糖化最終生成物質が「AGE」で、その「AGE」は、体内の組織に作用して、動脈硬化、骨粗しょう症、白内障、アルツハイマー病、がんなど様々な病気のもとになることが知られてきました。
AGEを発見したのは、フランスの科学者メラールという人ですが、これを英語読みするとメイラードになります。
ホットケーキにタコ焼き、食パンに焼きおにぎり、お好み焼きなどは、加熱しておいしそうな褐色になりますが、これが有名な「メイラード反応」です。
「メイラード反応」といえば、もしかすると聞いたことがある方もいるのではないでしょうか。
おいしそうな褐色は、「メイラード反応」によってAGEが大量に発生した証拠です。
余談になりますが、糖尿病の検査の指標として用いられているHbA1cも糖がヘモグロビンとくっついたことにより生成する物質で、「AGE」の一種なのです。
体にAGEができやすいのは、血糖値が上がりやすい食後30分~1時間と言われていますので、急激に血糖値を上げないようにする工夫も大切で、最近ではGI値という指標をよく用いられています。
GI値とは、血糖値の上昇する割合を数値化したもので、GI値の低い食品ほど血糖値が上がりにくいと言われています。
GI値の低い食品をうまく組み合わせて、糖化の抑制につなげていくことも大切です。
ところで、AGEは加齢とともに増えてくるのですが、AGEの恐ろしいところは、私たちの体内のたんぱく質を攻撃して、その機能を低下させてしまうことです。
これが老化を進めて寿命を縮める原因になると言われ、やっかいなことに、AGEの攻撃によって失ってしまった体内のたんぱく質の機能は、もとに戻らない不可逆的と言われています。
ここで理論的な救世主として思い浮かべるのが、HSP(ヒートショックプロテイン)、即ち「タンパク質の修理屋さん」です。
もしかするとこの「HSP」は、身体の老化抑制や寿命の延長で脚光を浴びる日が来るかも知れないと勝手に思っています。なぜなら、HSPは、たんぱく質の変性を抑制したり、繊維化したコラーゲンをもとに戻す可能性が報告されるなど、今まで不可逆的と考えられて
きた常識を覆す報告もあるからです。
その「HSP」を体内で増やすことができる可能性のある食材のひとつに「アスパラガス抽出物」が注目されていますので、それらの成分を配合したサプリメントを摂取することも健康長寿に役立つのかも知れません。