10月3日は、「飲むオリーブオイルの日」だということをご存じでしょうか。和歌山県に本社を置くオリーブオイル販売会社が販売するオリーブオイルがトルコのエーゲ海沿岸で育ったオリーブを使用していることから、「10」がトルコ、「3」がサンシャインを表す語呂合わせで10月3日に制定されました。
オリーブオイルと聞くとイタリア料理などで使われているイメージが強いですが、健康に良い油としてもよく知られています。果たして、本当に健康に良いのでしょうか。
今回はオリーブオイルの健康パワーについてご紹介します。
★オリーブオイルってそもそも何?
オリーブオイルは、その名の通りオリーブという果実からとれる油のことです。オリーブは常緑樹で緑の葉が美しく、庭木としても人気があります。ごま油やひまわり油、菜種油などの種からとれる油とは異なり、オリーブは果実そのものに油が含まれているため、さらっとしていて、オリーブ100%の果実ジュースと表されることもあります。
オリーブは、紀元前6000年以上も昔から栽培されていたと言われていて、北アフリカから中東地域、地中海周辺のヨーロッパなどで人気がありました。地中海地域では、体調が悪い時にはオリーブオイルを飲みなさいという言い伝えもあるほど、健康のために重宝されてきました。
今では、オリーブオイルは年間を通じて販売されていますが、日本では秋から冬にかけてがオリーブの収穫時期にあたるため、日本産のオリーブオイルは今からの時期が旬ということになります。
★オリーブオイルが注目されたきっかけは地中海式食事法
オリーブオイルが健康に良い油として注目されるようになったのは、地中海式食事法と呼ばれるものが世界的に広まっていったころからです。地中海式食事法は、1950年代に生活習慣病が社会問題となっていたアメリカが、地中海沿岸の伝統的な食事法を健康長寿に役立てようと研究対象として、世界中に広がっていきました。
地中海式食事法では、穀物や野菜・果物、乳製品やオリーブオイルなどを毎日食べて、肉類などは食べる回数を減らすようにする食事法のことで、そこでよく用いられるオリーブオイルの健康成分に注目が集まりました。
★オリーブオイルの何が健康に良いの?
オリーブオイルの健康効果が研究される中で、2004年には、米国食品医薬品局(FDA)はオリーブオイルには虚血性心疾患を予防する一定の効果があることを認めました。
オリーブオイルの主成分であるオレイン酸は、「悪玉コレステロールを減らし、善玉コレステロールは減少させない」働きがあるため、動脈硬化にともなう心筋梗塞・脳梗塞・高血圧など、生活習慣病の予防に役立つと言われています。
さらに、オリーブオイルには、抗酸化作用の強いポリフェノールも多く含まれていて、特にオレウロペインというポリフェノールは、抗酸化力が大変高く、血中コレステロールの酸化を防ぎ、動脈硬化などの血管系の疾患を予防すると言う研究結果も報告されています。そのほかにも、抗菌・抗ウイルス作用があり、体を病原菌から守ったり、体内の免疫組織を活発にすると言われています。
★オリーブオイルは継続して摂りましょう
オリーブオイルに含まれるポリフェノール類は、体内では蓄積されないため、なるべく毎日摂ったほうが、効果を得やすくなります。毎日大さじ1杯を目安に、サラダやパスタだけでなく、みそ汁やシチューなどのスープ類や豆腐、なべ料理、目玉焼きなどにかけてみてもさっぱりと香りを楽しみながら食べることができます。パンにそのままつけて食べても美味しくいただけます。
健康のためにも手軽な方法で、毎日おいしくオリーブオイルを摂ってみてはいかがでしょうか。