今、にわかにCoQ10が再び脚光を浴び始めています。
CoQ10といえば、今では知らない人がいないぐらいに認知度の高いサプリメント素材ですが、それがなぜ今になって脚光を浴びているのでしょうか。
その理由は、今までわかっていなかった事実が次々に明らかになってきたことがあげられますが、今回はその中でいくつかご紹介させて頂きます。
まず一つ目は、「スタチン製剤との併用による有用性」です。
「スタチン」といえば、今さら言うまでもなく世界中で広く使用されている脂質異常症の方に使用されている医薬品です。
そのメカニズムは、コレステロール生合成経路の律速段階のHMG-CoA還元酵素を阻害し、血中コレステロール値を低下させるというものですが、実はコレステロールとCoQ10は、同じ合成経路で作られているため、スタチンでコレステロールの生合成を阻害するということは、同時にCoQ10の合成も阻害されることになります。
スタチンの服用によるCoQ10の低下とスタチンの副作用との因果関係は十分に解明されていませんが、金沢大学大学院の馬渕教授は、健常人でも体内でのCoQ10の濃度は加齢とともに低下してくることはわかっていますので、スタチン服用者にCoQ10の飲用で補充していくことは重要でるとの認識を強調しています。
また、CoQ10は、ミトコンドリアの栄養素であることも重要視されており、先月号の代替医療健康食品通信でも、大阪大学大学院の森下先生がおっしゃっている「免疫力を高める鍵はミトコンドリアの活性化にあり、CoQ10の摂取も大切である」ことをお伝えしたばかりです。
さらに最近では、CoQ10は、パーキンソン病の進行抑制にも有用である可能性が報告されています。
即ち、パーキンソン病の患者は、抹消組織中ミトコンドリアのCoQ10レベルが有意に減少していることが報告されており、CoQ10の補給はミトコンドリア機能異常と酸化的ストレスを改善し、パーキンソン病の発症予防および進行抑制効果が期待できるというものです。
すでに米国では、パーキンソン病初期患者を対象通してパーキンソン病の進行抑制に対するCoQ10の効果を調べる試験が実施され、その有効性と安全性が一部の臨床試験で確認されています。
これらのことを踏まえると「思いやりのPQQ」は、ミトコンドリアの新生・活性化作用や、パーキンソン病の原因と物質のひとつとして知られているαシヌクレインの凝集抑制作用が報告されているPQQとCoQ10が同時に配合されていることから、パーキンソン病の予防や治療に役立つ可能性のあるサプリメントと言えるかも知れません。