一部の一般用医薬品は、すでにインターネットやコンビニなどで購入が可能となっていますが、なんと「自動販売機」で薬が購入できるようになるかも知れない時代に突入しています。
はじめに聞いた時は「まさか?」と、耳を疑ってしまいましたが、どうやら本当のようです。
これは「サンドボックス制度」という、参加者や期間を限定し新しい技術を実証実験の中から情報を収集して検証していく制度に大正製薬が参画し、政府が後押しをすることになったことによって、一般用医薬品販売の規制緩和の一環で進められることになりました。
大正製薬では、第二類と第三類医薬品について、東京都品川駅改札内に設置する方向で進めているようです。
規制緩和といえば、最近では処方箋発行されたお薬の受け取りについても「オンライン服薬指導」が認められるようになり、条件を満たせば薬局に行かなくてもお薬を送ってもらえるシステムも話題になっているところです。
今度は自動販売機。でも、自動販売機と言っても薬は薬です。一体どのようなシステムになるのでしょうか?
まずは店舗内から自動販売機が見えるようにカメラを設置することや、店舗と自動販売機は一体としての考えられることから、店舗営業時間内のみ販売可能であること、販売個数などの確認が必要な場合や年齢などの情報提供が必要な場合などは店舗内に誘導する仕組みを構築するなどの一定の条件を満たさなければならないようです。
そのうえで、購入者が購入決定ボタンを押したのちに、店舗内から「販売許可」の操作を行い販売可能となるシステムのようです。
結構面倒な手順があることや、保存状態(温度など)の保証、盗難に対するセキュリティーの確保など、課題はたくさんあるようにも思います。
果たして「自動販売機」のメリットはどれぐらいあるのかと疑問の声もあがっていそうですが、かなりインパクトのある話題であることには違いありません。
このような実証実験を繰り返しながら、医薬品の管理や安全性の確保が確認できた時、徐々に規制緩和が拡大され、自動販売機の設置が店舗の一部ではなくなり、どこにでも設置できるようになり、薬も普通に自動販売機で購入できる時代がやってくるのかも知れません。
果たしてどのような結果が報告されるのか、ちょっと今から気になるところでもあります。