1月23日はアーモンドの日というのをご存知でしょうか。成人女性のアーモンドの1日摂取目安量が23粒となっていることから、1日23粒に合わせて1月23日がアーモンドの日に制定されたそうです。
アーモンドは古くから食べられていた食材で、紀元前3200年頃の遺跡からも発見されています。
今回は、そんな歴史も深いアーモンドについてご紹介します。
★アーモンドを食べると太る?
アーモンドを食べると「太る」、「ニキビができる」などと聞いたことはありませんか?
その印象を与えているのがアーモンドに含まれる脂質の多さです。アーモンド30g(約23粒)あたりのカロリーは約180kcalで、おにぎり1個分くらいのごはんのカロリーより少し高めとなっていて、決して低いわけではありません。
しかし、アーモンドの脂質の多くは不飽和脂肪酸で、肥満の危険因子とされている飽和脂肪酸は少ししか含まれていません。また、肥満の予防や改善に効果が期待できるとされている食物繊維も豊富に含まれています。
カロリーが高いのは確かですが、他の食品に比べて太りやすいわけではないと言えます。
さらにアーモンドは歯応えがあり、食べる際にはしっかりと噛む必要があります。
食べ物を噛むと「神経ヒスタミン」という物質が分泌され、満腹感を得られます。つまりよく噛むことで、アーモンドなら結果的に他のお菓子などに比べ少ない量で満腹感を得られるかもしれません。
★アーモンドの健康成分といえば、ビタミンE
アーモンドに含まれる代表的な健康成分は、ビタミンEです。ビタミンEは、活性酸素の生成を抑えて老化を防ぎ、細胞や血管の健康促進に力を発揮します。蓄積された悪玉コレステロールや中性脂肪などの脂質、不飽和脂肪酸が酸化しておこる動脈硬化などの生活習慣病の予防・改善や、アンチエイジング効果が期待されます。
また、血液の循環をスムーズにして体を温めてくれる効果もあるため、血行不良が原因で起こる肩こりや冷え性といった体の不調や不妊治療、妊活のサポートなどにも、ぜひ積極的に摂取したい栄養素です。
アーモンド30gには、約8.6mgのビタミンEが含まれています。1日あたりの摂取目安量は、男性で6.5mg、女性で6.0mgとなっていますので、アーモンド約23粒で1日の摂取目安量を摂ることができます。
★アーモンドに含まれる不飽和脂肪酸
先述の通り、アーモンドの脂質のほとんどを構成しているのは、肥満やコレステロール値の上昇を引き起こす主な原因となる脂質「飽和脂肪酸」とは異なる「不飽和脂肪酸」と呼ばれるものです。
アーモンドに含まれる脂質の多くはオレイン酸やリノール酸です。これらは植物油や魚にも多く含まれる不飽和脂肪酸で体内で作り出すことができないため、積極的な摂取が必要な栄養素です。
不飽和脂肪酸は血管や血液を守る役割を果たします。不飽和脂肪酸は固まりにくく、体内では液状になり血液の流れをスムーズにします。コレステロール値の安定、悪玉コレステロールの軽減、血圧を下げて血栓や動脈硬化を防ぐ効果などが期待できます。
★アーモンドに含まれる食物繊維
アーモンドには、食物繊維が多く含まれているとされるごぼうよりも2倍近い量の食物繊維が含まれています。
食物繊維は胃の中で消化・吸収されずに小腸から大腸まで運ばれます。腸内の善玉菌を増やし、お通じに欠かせない整腸作用が期待できる栄養素です。腸内環境を整えることで免疫力を高めたり、血液中のコレステロール濃度を低下させ食後の急激な血糖値の上昇を抑える働きによって、生活習慣病の改善・予防なども期待できます。
その他にも、肌や粘膜の維持などに大切なビタミンB2や、カリウム、カルシウム、マグネシウム、鉄分などのミネラル分も含まれています。
最近ではアーモンドミルクなどの飲料も発売されていて、アーモンドを使用した食品も豊富で、簡単に入手できます。
普段のおやつをアーモンドに変えてみたり、少しお腹が空いた時に数粒食べるなど、適切な量を摂って、手軽で美味しく健康維持に役立ててみてはいかがでしょうか。