補完代替医療分野で免疫活性食品として約30年前から医師が患者さんへの使用実績がある「AHCC(イムノメディックピュア)」について、この度AHCCの製造元の株式会社アミノアップと北海道大学病院消化器外科Ⅰの神山俊哉診療教授らの研究グループにより、進行肝細胞がん切除後の患者を対象に、厚生労働省が定める「特定臨床試験」が実施されました。
厚生労働省が定める「特定臨床試験」とは、2018年に施行された臨床研究法に基づき、厚生労働省が認定した倫理委員会で厳しい審査が行われ、当局が管轄する臨床研究データベースに登録・公表された臨床研究です。
それらの多くは医薬品や医療機器であることを考えると、AHCCはそれらに匹敵する信頼できる健康食品といえるのではないでしょうか。
この度の試験は、進行肝細胞癌切除手術後においても再発が多い一方で、術後の薬物療法後においても肝細胞癌治癒的肝切除術後アジュバント療法が確立されていない中、治癒的肝切除後の進行肝細胞患者の補助療法としてAHCCの再発予防効果と安全性を評価する目的で実施されました。
その結果、末梢血リンパ球比の維持と血清アルブミン値の術後早期回復、炎症関連スコアの値が手術後の経過中良好、または正常に維持されていました。
また、切除後2年無再発生存率は、既報に比べて約10%改善され、すべての被験者において有害事象はありませんでした。
これらの結果から、進行肝細胞癌の術後にAHCCを飲用することは、安全であり再発を予防する効果が期待でき、有用であると考えらます。
これらの結果は、2022年1月25日の「Integrative Cancer Therapies」に掲載されています。
補完代替医療として約30年前から使用されているAHCCではありますが、今後は大規模な無作為試験で検証することなどを含めて、一層エビデンスレベルを高めていく研究が重ねられていくことが期待されます。