2月17日は、切り干し大根の日(千切り大根の日)に制定されています。
地方によっては切り干し大根のことを千切り大根と言いますが、その千切り大根の「千」を漢数字の二と一、「切」を七と見立ててこの日に制定されました。
今月は、今が生産の最盛期にあたる、切り干し大根(千切り大根)の健康成分についてご紹介します。
★そもそも切り干し大根とは?
切り干し大根は、大根を細切りにして乾燥させたものです。大根は稲作が伝わった弥生時代には日本に伝わっていたとされています。
しかし、切り干し大根がいつごろから食べられているのかは、わかっていません。
江戸時代から飢饉対策として大根の生産が増え、保存食として、漬物とともに切り干し大根の生産も増えていったようです。
乾燥させることで甘みが増して、大根をそのまま食べるよりも栄養価が高いのが特長です。
保存食になるだけでなく、出汁で煮ることで色々な食材と合わせることができるので、好きな食材と一緒に食べて、栄養もたっぷり摂ることができます。
★豊富に含まれるカルシウム・鉄分・カリウム
切り干し大根に含まれる健康成分の代表的なものが、カルシウム、鉄分、カリウムです。
カルシウムは骨や歯を作るのに欠かせないミネラルです。また、筋肉を動かしたり、精神の興奮をおさえ安定させるなどの効果もあります。
なお、カルシウムはビタミンDと一緒に摂取すると利用効率がアップします。
ビタミンDはきのこや魚に多く含まれるので、切り干し大根の煮物にきのこを加えたり、焼き魚を添えた献立にすると良いですね。
鉄分は酸素を全身に運ぶ赤血球を作るために欠かせないミネラルです。また、筋肉内に酸素を取り込む働きもあり、不足すると貧血、頭痛、疲労、筋力低下などにつながります。
特に貧血の人にとってはたくさん摂りたい成分です。
カリウムは、ナトリウムとバランスを取りながら、細胞を正常に保つ役割や血圧を調整する役割をしています。
摂りすぎてしまった塩分を排出し、むくみ予防が期待できます。
★食物繊維とビタミンもたっぷり
切り干し大根には、食物繊維とビタミン類もたっぷり含まれています。
食物繊維は便秘予防やコレステロール抑制が期待できます。切り干し大根に含まれている食物繊維の多くは不溶性食物繊維といって、水に溶けにくいものです。腸内の環境を整えて腸の活動を活発にしてくれるので、吸収や代謝が良くなり、健康維持だけでなく美容やダイエットにも役立ちます。
そして、ビタミンB1・B2、葉酸といったビタミン類も豊富に含まれています。
ビタミンB1は、疲労回復や神経・筋肉などの機能を維持するのに役立ち、ビタミンB2は、脂肪を燃焼させ、エネルギー代謝や細胞の新陳代謝を促進し、発育や美容の点でも大切なビタミンです。
葉酸は赤血球を作るのを助けたり新しい細胞を作るのに必要な成分ですので、年齢や性別関係なく日ごろから摂っておきたい成分です。
切り干し大根は水で戻して使うことが多いと思いますが、水に溶けやすい栄養成分も含まれているため、できるだけ戻し汁も料理に使うようにすると、余すことなく栄養を摂ることができますよ。