皆さんは、「おさかな天国」という歌を聞いたことがありますでしょうか?
「さかな、さかな、さかな~、さかな~を食べーると~、あたま、あたま、あたま~、あたまーが良くなる~」という歌ですが、聞けば「あ~、知っている」という方が多いと思います。
歌にもなっているぐらいですから、さぞかし魚を食べると頭が良くなるのかと思われる方もいるかも知れませんが、残念ながら魚を食べるだけで頭が良くなることはございません。
それではなぜ、このような歌があるのかといえば、魚には頭に良い成分の「DHA」や「EPA」などが多く含まれているからです。
特に青魚と呼ばれる「イワシ、アジ、サンマ、サバなど)に多く含まれています。
これらは、多価不飽和脂肪酸の中でもω3(オメガスリー)脂肪酸に分類されている成分で、DHAは脳の発達にも欠かせない成分であることがわかっており、DHAと学力についての研究成果も多数報告されています。
また最近注目されている注意欠陥多動性障害(ADHD)の子供のω3脂肪酸の血中濃度は低いこともわかっていますので、ADHDのお子様にもDHAなどの摂取が有用かも知れません。 さらに、加齢に伴う脳機能障害やアルツハイマー病、うつ病などはDHAの摂取で予防や改善が期待できることもわかってきました。
実は、コレステロールや中性脂肪を下げる脂質異常症のお薬として、DHA・EPAを含むお薬も処方されているんです。
ご高齢者で脂質異常症の方は、この薬を服用することで認知症を予防する意味でも有用かも知れません。
このように実力派のDHA・EPAですから、子どもへの食育という観点から、魚に含まれるその他の成分、例えばカルシウムやビタミンD、たんぱく質なども摂取できますので、特にお子さまには「魚を食べると頭が良くなる」ということで、魚好きになってもらうことは、良いことかも知れませんね。