牛乳を飲むとお腹がゴロゴロしてしまうので、日ごろ牛乳は飲まないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回は、お腹がゴロゴロしない牛乳として注目されているA2牛乳をご紹介します。
★A2牛乳とは?
牛乳の水分以外の成分は、乳脂肪・乳たんぱく・炭水化物・ミネラル、ビタミンに大きく分けられます。
このうちの「乳たんぱく」の成分のうち、3割程度を占める「β-カゼイン」の遺伝子の種類によってA1ミルク、A2ミルクと区別されています。
これまで一般的に飲まれているのは、A1ミルクです。
牛乳を飲むとお腹がゴロゴロする原因の一つが、β-カゼインA1で、A2ミルクはA2A2遺伝子を持つ乳牛からのみ搾乳しているため、β-カゼインA2A2の遺伝子になっていて、下痢や胃の不快感などの症状が起こりにくいと言われています。
お腹がゴロゴロするもう一つの原因が、乳糖不耐症によるものです。これは、牛乳の中に含まれる「乳糖(ラクトース)」を消化吸収のため分解するラクターゼという消化酵素の、小腸での分泌不足が原因で起こります。
そのため、消化不良・腹部不快・腹痛・下痢・おならなどの症状が出ます。
A2ミルクは乳糖不耐症を緩和するとも言われており、これまで牛乳を多く飲めなかった人でも飲める牛乳として注目されています。
★A2牛乳は栄養価が高い?!
牛乳は日本人に不足しがちなカルシウムをはじめ、三大栄養素であるたんぱく質、炭水化物、脂質、そのほかにもミネラルやビタミンA、B2などたくさんの栄養が含まれています。
カルシウムを豊富に摂取すると、骨や歯を丈夫にして骨粗鬆症のリスクも軽減することができます。
特に女性は年齢を重ねるとカルシウムを失いやすい体質になる場合が多いので、日ごろからカルシウムを効率よく補っておくことも大切です。
また、牛乳のたんぱく質は血液だけでなく、皮膚や筋肉、髪の毛を作るのにも欠かせない成分です。
必須脂肪酸であるオメガ3脂肪酸が豊富に含まれており、コレステロール値の低下やアレルギーによる炎症の抑制、高血圧の改善などが期待できます。
A2牛乳はA1牛乳に比べて消化されやすい上に栄養価が高いため、より効率よく栄養を摂ることができるといわれています。
通常の牛乳と比べると価格は高いですが、スーパーなどの店頭に並ぶようになってきましたので、牛乳が苦手という人も、一度手に取ってみてはいかがでしょうか。