今回は、いつもの代替医療健康食品通信と違った観点から、身近な嗜好品「コーヒー」についてお伝えいたします。
緑茶を飲用する文化の日本人ですが、コーヒーの香りのリラックス効果も相まって、今では一人当たり1日約1杯の消費があると言われています。
特に食後のコーヒーはホッと一息するものです。
コーヒーの健康効果と言えば、コーヒーに含まれるカフェインによる覚醒効果や利尿作用は誰もが知っていますが、その他にもコーヒーに含まれるポリフェノールの一種である「クロロゲン酸」の作用による認知症の予防・改善効果をはじめ、食後血糖値の上昇抑制作用、肝機能改善作用、さらにはアメリカでの40万人以上の健康調査の結果からコーヒーの飲用によって死亡リスクが低下するとの論文が2012年に掲載されたことなどから死亡率改善作用などでも注目されています。
コーヒーの飲用と死亡率の改善については、国内においても岐阜大学大学院の山川路代氏らが高山市で実施した高山スタディにおいてもコーヒーの飲用と全死因死亡および心血管疾患による死亡と逆相関していることを報告しています。
このようにコーヒーには多くの健康効果がありますが、いつ飲用するのが効果的かというコーヒー飲用のタイミングについては明らかにされてきませんでした。
そこでアメリカのテュレーン大学の研究グループでコーヒーを摂取する時間帯と死亡との関連を調べる研究が行われ、朝型摂取群では非摂取群と比較して最も死亡リスクが低下したことを報告されています。
その他にも、コーヒー摂取量と摂取タイミングと糖尿病患者の慢性腎疾患リスクとの関連性を調べた研究では、早朝から午前中の摂取が有意にリスクを低下したという報告や、カフェイン摂取とうつ病リスク低下と関連では、朝の時間帯(5時~8時)にカフェインを摂取した人は、そうでなかった人と比較してうつ病有病率が低いことなども報告されています。
このようなことからも、どうやらコーヒーを飲むなら「モーニングコーヒー」が良いと言えそうです。
今回は、サプリメント素材には関係のない話題をお伝えしましたが、たまにはホッと一息、忙しい毎日に「モーニングコーヒー」や、食後のコーヒーブレイクも良いかも知れません。