補完代替医療分野では、サプリメントをはじめ、アロマテラピー、鍼灸、音楽療法、ヨガ、漢方薬など様々な試みが行われています。
世界を見渡すとこの分野の研究は確実に進んでおり、日本はかなりたち遅れています。
それでも、広範囲において新しい知見も散見されるようになってまいりました。
免疫力の上昇や神経バランスの調整など様々な作用が期待されている音楽療法についても、東北大学と株式会社池部楽器店との共同研究による新たな知見が報告されましたのでご紹介します。
音楽と言えば、「音を楽しむ」という文字で示されるように、精神的にも楽しい気分になったり、時には昔を思い出したりしながら、リラックス効果があることは感覚的にも経験がある方も多いかも知れません。
この度の研究の背景は、世界的に高齢化が進む中、国内においては認知症の発症率が増加し、その予防策の確立が求められている中、認知症予防の方法の一つとして、楽器演奏が認知・心理機能への効果が明らかになっていましたが、楽器未経験の健常高齢者における効果は検証されていませんでした。
そこで東北大学と株式会社池部楽器店の共同研究により、楽器未経験の健常高齢者をグループ音楽セッションに参加するグループと参加しないグループに分けて検証したところ、認知機能スコア(MMSEスコア)、言語性記憶、気分状態が、グループ音楽セッションに参加するグループは、参加しないグループに比べて有意に改善したことを確認しました。
この研究成果は、科学雑誌「Frontirers in Aging」(2025年2月 オンライン)に掲載されています。
この結果だけですべてを語ることはできませんが、音楽を聴くことに加えて、簡単にできる演奏をすることも高齢者の脳と心の健康維持に役立つと言えるのかも知れません。
認知症発症は、「他人事ではない自分事」と言えますので、予防対策として、音楽療法や運動療法、サプリメント利用など、様々な分野においてできることをしていくことも大切なことかも知れません。
