年末・年始は外食する機会も増え、さらにお正月にはご馳走をたくさん食べて、胃腸への負担がかかる季節です。そんな疲れた「胃腸をいたわる」ことや1年の「無病息災」を願って、日本では1月7日に伝統的な料理「七草がゆ」を食べる習慣があります。
今回は、この「春の七草」についてご紹介いたします。
「春の七草」とは、以下に記載した薬草のことで、ビタミンが豊富で、消化促進や血圧を下げる効果も期待できる日本の伝統的なハーブです。
この七草が入った「七草がゆ」は、伝統でありながら、デトックス効果が高い薬膳料理です。
無病息災の祈願ももちろんですが身体に優しいために、正月疲れの年始にはぜひ食べておきたいものです。また、七草には縁起をかつぐ意味も込められています。以下に「春の七草」の効用と意味をご紹介いたします。
■セリ
鉄分が多く、貧血気味の体にはもってこいの食材です。また、「競り勝つ」という意味が込められています。
■ナズナ
別名、ぺんぺん草ともいい、身体の熱を下げて尿の出をよくするデトックス作用があります。「なでて汚れを除く」という意味も込められています。
■ゴギョウ
道端によく自生している草で、のどのつまり、せきなどに効果があります。
また、「仏の体」を意味しています。
■ハコベラ
タンパク質やミネラルなどの栄養素が豊富で、古くから薬草としても使われています。
茎に葉がたくさんついていることから、「繁栄」を意味しています。
■ホトケノザ
デトックス作用あるホトケノザは、その形が仏様の連座に似ていることから、そう呼ばれています。
■スズナ
「かぶ」の古い呼び名です。便秘に効果的といわれています。神を呼ぶ鈴を意味しています。
■スズシロ
ダイコンの古い呼び名で、消化を促進する「ジアスターゼ」を多く含みます。
その色から潔白を表しています。
日ごろ食べる機会が少ない「七草がゆ」を1月7日にぜひお召し上がり下さい。
また、以下のようにアレンジして食べる工夫をするとおいしく、楽しくいただけます。
(1)さっぱりし過ぎて苦味が気になる人には、
昆布や煮干でとった「だし」を使って深い旨味のある「七草がゆ」もなかなかおいしいようです。
(2)冷え性で困っている人には、
七草のにおいを消す効果も期待してショウガを加えたり、カレールウを加えて「カレー風味七草がゆ」というレシピもあります。
色々アレンジも活かしながら楽しく「七草がゆ」を食べて、今年も元気で過ごしたいものですね!
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