秋と言えば「食欲の秋!」秋の味覚を楽しみにされている方が多いのではないでしょうか。
そこで今回は、その秋の味覚の健康成分についてお話いたします。
(1)秋の味覚のひとつとして香り豊かな松茸があります。
松茸の香りの主成分はマツタケオールと桂皮酸メチルで構成されており、旨み成分としてグアニル酸が豊富に含まれています。体に良い成分としては、ビタミンB1、B2、B6やナイアシン、葉酸、アミノ酸などがバランス良く含まれており、体力や免疫力と臓器の機能向上を促進させる効果があります。
また、食物繊維の含有量が多く、整腸作用も期待できます。さらに、α-グルカンやβ-グルカンという多糖体により、免疫力を調整する働きがある事も分かっています。
(2)秋の味覚の魚としてナンバーワンとも言える秋刀魚(サンマ)は、この時季にはたっぷりと脂が乗り、とても美味しくいただくことができます。
サンマに含まれる有用成分は、たんぱく質、脂質(EPA・DHA)、ビタミンB12、ビタミンEなどで、ガン予防、高血圧予防、動脈硬化予防、貧血防止、老化防止などの効果が知られています。
(3)忘れてはならないのは秋茄子(ナス)です。
ナスと言えば本来は夏野菜の主役ですが、気温が下がり始める秋の方が旨み成分のアミノ酸や糖の含有量が増えて美味しくなるのです。
ナス独特の紫紺色はナスニンと呼ばれるアントシアニンの色素で、強い抗酸化力がありガンや生活習慣病の元となる活性酸素を抑える力が強く、コレステロールの吸収を抑える作用もあるそうです。
また、「秋ナスは嫁に食わすな」ということわざがありますが、これは美味しいから嫁に食べさせるのはもったいないという説と、ナスには体を冷やす効果があるため、嫁の体をいたわって食べさせないという説があるそうです。
果たして、どちらの説が正しいのでしょうか?それは、それぞれのご家庭で変わってくるかもしれないですが、できれば後者の説の方が円満で良いですね!
(4)秋の果物では、柿、ぶどう、りんご、梨などたくさんありますが、今回は柿についてご紹介いたします。
柿と言えば渋みを想像される方が多いと思いますが、その渋みの元はタンニンという成分で、アルコール分解作用があり二日酔いの朝に柿を食べると良いと言われています。
また、このタンニンには匂いを取り除く作用があり、体臭予防対策として石鹸にも使われています。さらに、ビタミンC、カロテン、ミネラル、食物繊維が豊富に含まれています。
夏の暑さも和らいで食欲が増すこの時季に、これら秋の味覚をおいしくいただきながら、皆様の健康増進にもつなげていきたいものですね。