毎日一定量のチョコレートを食べる人は血圧が低下するとの研究結果を、生活習慣病対策を進めている愛知県蒲郡市などがまとめた。
調査は昨年6~7月、市民ら45~69歳の男女347人に、カカオを72%含むチョコレートを毎日25グラム食べてもらった。この結果、最高血圧の平均値は、調査前に125・3だったのが調査後に122・7に、最低血圧も78・8から76・9に低下した。高血圧の人(最高血圧が140以上または最低血圧が90以上)では、最高血圧が平均で5・86下がり、正常値の人も1・62下がった。善玉コレステロールも増える一方、体重や肥満度に変化はなかった。
同市は、糖尿病など生活習慣病の患者が多い。市は、産官学の連携で市民の健康増進を図ろうと、愛知学院大と明治(本社・東京)との共同で、抗酸化作用のあるポリフェノールを含むチョコレートを食べることでの効果を調べた。
調査を監修した同大の大沢俊彦教授(食品機能学)は「欧米人には認められてきたチョコレートの健康効果が、日本人にも有効と確認できた」としている。
(2015年1月15日 読売新聞)