7月25日~26日の日程で札幌市のホテルロイトン札幌において、「第23回統合医療機能性食品国際会議」が開催されました。
この度の統合医療機能性食品国際会議の座長として、大阪大学大学院医学系研究科特任教授の伊藤壽記先生、北海道情報大学医療情報学部教授の西平順先生、立命館大学生命科学部教授の西澤幹雄先生、京都大学大学院農学研究科教授の佐藤健司先生が務められ、国内外から約440名の医師や研究者の参加のもと、活発なディスカッションが行われました。
東京大学医学科研究所 炎症免疫分野教授・ 国際粘膜ワクチン開発研究センター センター長の清野宏先生による基調講演「腸内環境と免疫による健康と疾患抑制」は、とても興味深いものでした。
腸管免疫と腸内細菌叢との関係は、やっと最近になって徐々に明らかにされつつありますが、まだ詳細については知られていないこともたくさんあります。そのような中で、改めて腸内細菌叢のバランスを保ち、腸管バリアの破綻をきたさないようにすることが、健康を維持するうえで大切であることがわかりました。
特に、免疫力を高めたい場合には、身体の免疫細胞の半分以上が集中していると言われている腸管免疫を活性化することが重要と考えられます。
その他、免疫活性素材「AHCC(シイタケ菌糸体抽出物)」についての研究発表が多数あり、特に藤本病院院長の川口先生が発表された「手術抗がん剤治療を拒否された患者さんがAHCCの飲用だけで長期生存された胃癌症例と、胃癌および肝内胆管癌患者の終末期における低用量抗癌剤治療とAHCCの併用によるQOLの向上」についての講演も印象に残りました。