■米国統合医療が新たなステップへ!
米国の国立衛生研究所(NIH)の傘下の国立補完・代替医療センター(NCCAM)が、一昨年秋に国立補完・統合健康センター(NCCIH)に名称変更されことをきっかけに、補完代替医療の研究は、がん治療の予後の生存率を含めた研究まで進んできました。
昨年11月に米国のハーバード大学とボストン・パークプラザホテルで開催された、「第12回統合腫瘍学会国際会議」の報告によれば、ニューヨークのMSKCCやテキサスのMDアンダーソンがんセンター、コロンビア大学、スタンフォード大学、カリフォルニア大学などの全米で有名ながんの医療センターの多くは、既に統合医療のプログラムを導入しており、幅広い研究が活発に行われているとのことです。
従来の補完代替医療では、手術・抗がん剤・放射線の「がん三大療法」を補完するための症状の緩和の研究が主でしたが、生存率の向上の研究にシフトすることによって、より一層サプリメントの研究が進むことが予想されます。
本学会で基調講演されたハーバード大学のジョニファー・リジベル博士によれば、がんになることはライフスタイルと関係があり、食事と運動のライフスタイルの変化ががんの予後や再発に影響し、特に低脂肪食と体重を減らすことで、がんの再発を24%減らすことが出来たと報告しています。
がん治療の予後の生存率を含めた研究は、まだこれからというところですが、食事療法やサプリメントの研究は、今後ますます進むものと思われます。
■ワカメを食べると長生きできる?
ワカメを食べていると長生きできるかも知れないという「ホンマでっかな情報」がありました。理研ビタミン株式会社と北里大学医療衛生学部再生医療・細胞デザイン研究施設との共同研究で、ワカメの長期摂取で長寿遺伝子「サーチュイン」の発現が高まることを発表されています。
遺伝子発現量の解析が可能な「DNAマイクロアレイ」などを使用して、マウスを用いて約2年間にわたる長期摂取による影響を調査したところ、ワカメの長期摂取で長寿遺伝子の発現が上昇した他、エネルギー代謝の改善も認められました。