6月1日は、国連食糧農業機関が制定した牛乳の日だということをご存知でしょうか。
酪農の盛んな地域では、新しい草が伸びるこの時季から放牧を始め、冬を牛舎で過ごした牛たちは野に放たれ躍り上がって喜び、思う存分青草を食むそうです。そんなこの時季に、牛乳やそれを生み出す命や自然、関わる人々に感謝をするお祭りやお祝いが世界各地で開催されることから、制定されたそうです。
6月は牛乳月間にもなっていますので、今回は、朝の飲み物としてお馴染み、牛乳の健康成分についてご紹介します。
★牛乳といえばやっぱり「カルシウム」
牛乳、というとまず頭に思い浮かぶのがカルシウムです。
カルシウムは身体に吸収されにくい成分でもありますが、牛乳には、カゼインホスホペプチドというカルシウムの吸収を助ける成分も含まれており、効率よくカルシウムを摂取することができます。
カルシウムはマグネシウムと合わせて摂ると、より吸収が良くなりますので、ヒジキやほうれん草などを一緒に摂るとさらに吸収効率が高まります。
カルシウムを豊富に摂取すると、骨や歯を丈夫にして、骨粗鬆症のリスクも軽減することができます。
特に女性は年齢を重ねるとカルシウムを失いやすい体質になる場合が多いので、日ごろから1日1杯の牛乳でカルシウムを効率よく補っておくことも大切です。
★熱中症予防にも牛乳?!
「熱中症予防に牛乳が良い」と聞くと意外に感じるかもしれません。熱中症予防というと、水分とミネラルの補給が大切とされており、炎天下の中で牛乳をゴクゴク飲むということもあまり想像しないかも知れませんね。しかし、牛乳は熱中症予防に大切な体温調節機能の強化に有効なのです。
人は暑いと感じると汗をかき、体内の熱を放出することで体温を調節し、体内に熱を溜めないようになっています。しかし、冷房などで体温の調節機能がうまく働かなくなっていると、適切に汗をかかなくなり、体内の熱がうまく放出できず、熱中症につながることがあります。
この体温調節機能を強化するためには、血量を増やすことが大切です。
牛乳のたんぱく質は必須アミノ酸といった、人間が生きる上で必要とされる成分が豊富に含まれています。
牛乳のたんぱく質を多く摂ることで、血液量の増加につながり、体温調節機能を強化することもできますので、夏本番に向けての熱中症対策としても、牛乳を飲むことはオススメです。
★牛乳は腸内環境の改善や美肌にも良い?!
牛乳に含まれる乳糖(ラクトース)は、腸内で善玉菌の栄養となり善玉菌を活発にし、悪玉菌を減らすことにつながりますので、腸内の細菌バランスを整えて腸内環境を改善する作用も期待できます。
さらに、牛乳のたんぱく質は血液だけでなく、皮膚や筋肉、髪の毛を作るのにも欠かせない成分です。
たんぱく質が不足すると、パサついた髪になったり、肌が痛みやすくなることもあります。
その他にも、皮脂コントロールに欠かせないビタミンB2や、皮膚の新陳代謝がスムーズになるビタミンAなども含まれていますので、牛乳は美肌にも良いといえるのではないでしょうか。
しかし、乳製品を摂るとお腹が痛くなる方は、乳糖不耐症なども考えられます。また、牛乳が良いからといって飲み過ぎるのはよくありません。
朝一杯の牛乳など、ぜひみなさま「適量」で続けてみてはいかがでしょうか。