タバコの箱を見ると、「健康を害する恐れがありますので、吸いすぎには注意しましょう」と書かれています。
「健康を害する恐れ」・・、これは皆様ご存知の通り、第一に思い浮かぶのは「癌」になる恐れがあるということです。 その他にも、血管系の病気など様々な影響が考えられます。
またタバコには、吸っている本人の健康被害だけではなく、周りの方にも多大な迷惑をかけています。
まず、煙による臭い。 その他にも副流煙(周囲のタバコの煙)には、主流煙よりも有害物質を多く含んでいると言われています。まさにタバコを吸わない人にとっては、周りでタバコを吸われると迷惑極まりない事です。
一方、タバコを吸っている人からすれば、健康に悪いことはわかっていてもやめられません。どうして健康に悪い事を知りながらやめられないのでしょうか。
これは、第一にはタバコに含まれるニコチンの影響が考えられます。
ニコチンは、神経伝達物質であるアセチルコリンに良く似た構造をしており、体内のアセチルコリン受容体に作用してドパミンを放出します。このドパミンが、神経を興奮させ、快感を与える作用があるためです。 ドパミンが切れてくると、タバコを吸う事により神経に刺激を与えて快感を得るという繰り返し状態になるために、なかなかタバコをやめられなくなってしまいます。
しかし、先に述べたとおり、タバコによる周りの方への影響も大きいために、最近では公共の場でも禁煙スペースが増えており、喫煙する方は肩身狭い思いをしている場面を多く見受けられます。
これも時代の流れによるものですが、タバコ税も上がり、タバコの価格も高くなってくることが予想されることを考えると、思い切って禁煙にチャレンジする事も、自分も含めて周りの方の健康を守る上でも重要なことのように思われます。
でも、「解っちゃいるけど、やめられない!」というのが、タバコですよね。そんな方に朗報(?)があります。 本年6月に画期的なお薬が発売されましたのでご案内いたします。
今までの禁煙対策と言えば、ニコチンパッチやニコチンガムが主流でした。これは、タバコの代わりにニコチンを体内に取り込ませるという方法ですが、今回ご紹介するものは、これらとは全く作用機序が異なる新しい医薬品です。
即ち、体内のニコチン受容体をブロックして、タバコを吸ってもニコチンの作用が出にくい状態します。その結果、タバコを吸っても「おいしくない」という結果となり、自然とタバコをやめられるようになるという考え方です。
薬の名前は、「チャンピックス錠」と言いますが、これは医師の指示がなければ使用できない医薬品です。 禁煙外来を掲げている医療機関であれば保険適応になりますが、それ以外の医療機関の場合は、自費扱いとなります。
この薬は、保険適応にしてもかなり負担割合が大きいことが難点ですが、周りの方への健康の気遣いのためにも思いきって禁煙にチャレンジする事も悪くないかも知れません。
