風邪薬を服用して眠くなったという経験はありませんか?
風邪をひいた時に服用するお薬の中には、くしゃみ・鼻水・鼻づまりという症状を緩和するために抗ヒスタミン剤が配合されていることがあります。
ヒスタミンには、平成18年4月号の「くすりの話」でも記載したとおり、眠気を覚ます作用があるのですが、抗ヒスタミン剤によってヒスタミンの作用を抑える事により眠気を催すと考えられています。
一方、お薬を服用する、しないに関わらず、風邪をひいた時には、すごく眠気を感じることがあります。
本年1月に、風邪薬を飲んでいたバスの運転手が眠気を催して事故を起こしたという事件は記憶に新しいところです。
ひとつは、風邪をひくと言う事は、体が疲れている場合が多く、自然に身体を休めようとする反応のひとつとも考えられます。しかし、それだけではありません。 実は、免疫と睡眠には密接な関係があります。
例えば、異物(細菌やウィルスなど)が体内に侵入してくると、それらをやっつけるために、インターフェロンやインターロイキンなどのサイトカインを産生して、免疫機能を高める結果、眠気を催します。
即ち、眠くなると言う事は、体の免疫力を高めようとしている証拠なのです。
そのように眠気を感じているのに無理をして眠らなかったりすると、免疫力が低下して回復が遅くなります。風邪をひいたときには、しっかり睡眠をとるように致しましょう。
ところで、最近では24時間開いているレストランやコンビニは、あたりまえになり、ライフサイクルもずいぶん不規則になっています。
ある生命保険会社の調査では、睡眠が不規則な職業の方はガンによる死亡率が高いという結果を公表していますが、おそらく睡眠不足による免疫力の低下が原因のひとつと考えられます。
何かとストレスが多い社会の中で、出来る限り免疫力の低下を防ぐためにも睡眠は十分にとるように心がけたいものです。
