二日酔いの原因物質として知られるアルデヒドが脳内に蓄積して低血糖脳症を起こしたラットに、心筋梗塞(こうそく)の治療薬を投与すると、アルデヒドを減少させる効果があるとの研究結果を、新潟大の下畑享良(たかよし)准教授(神経内科学)らの研究グループが18日付の米科学誌プロスワンに発表した。低血糖脳症は糖尿病治療薬の副作用として起こることが多く、その治療薬として期待できるという。
下畑准教授によると、低血糖脳症の治療に用いられるブドウ糖と一緒に心筋梗塞の改善薬をラットに投与すると、アルデヒドの分解酵素が働くようになり、脳内のアルデヒドが減少した。
低血糖脳症は糖尿病治療薬インスリンが効き過ぎることなどで起きる。その改善のためブドウ糖を投与して血糖値が急激に上昇するとアルデヒドが生成される。脳内に蓄積すると、脳に深刻なダメージをもたらし、死に至るケースもある。
下畑准教授は「人の場合も低血糖脳症の症状が改善する可能性がある。まだ候補の一つなので、より効果の高いものを探したい」と話している。
(2015年6月18日 毎日新聞)
