放射線医学総合研究所(千葉市)などのチームは、頭部だけを精密に検査できるヘルメット型の陽電子放射断層撮影装置(PET)を開発したと発表した。実用化されれば、認知症の早期診断などに役立つとしている。
全身を検査する従来のPETは、感度を上げるために放射線検出器を目的の場所に近づけると、検査画像の解像度が落ちる難点があった。チームは、3次元で放射線を検出できる放医研の独自技術を活用し、従来の5分の1の検出器数で3倍の感度を実現した。
検査時間を短縮したり放射性の薬剤を減らしたりできるため、被曝(ひばく)線量の低減にもつながるという。
(2015年12月2日 産経新聞)