健康に良い野菜といえば、ニンジン・トマト・ピーマン・ブロッコリーなど緑黄色野菜を思い浮かべてしまいがちですが、実はキャベツやタマネギ、大根などの淡色野菜にも免疫力を高める作用などがあり、注目されるようになってきました。
これらの野菜に含まれる特徴的な成分は、「ファイトケミカル」と呼ばれ、ポリフェノールやカロテノイドの他、キャベツやタマネギに含まれる含硫化合物などが知られています。
今回は、淡色野菜の中でも、春のキャベツとタマネギは特に甘みが強くおいしい季節ですので、これらの効能について取り上げてみたいと思います。
●キャベツ
キャベツといえば、特徴的な成分としてビタミンUが知られています。
ビタミンUは、古くから「食べる胃腸薬」とも呼ばれるほどで、胃の粘膜保護作用や胃・十二指腸潰瘍の予防や治療に有効といわれていますが、その他にも肝機能改善作用なども知られています。
居酒屋などでキャベツおかわり自由というのは、理にかなっていることと言えそうですね。
ところで、アメリカの癌研究所によってがん予防に効果がある食品が「デザイナーフーズ・ピラミッド」としてまとめられましたが、そのうちトップグループに属しているのが「キャベツ」です。
中でも注目の成分が、イオウ化合物の一種「イソチオシアネート」という成分で、癌の発生を防いだり、肝臓の解毒作用を高める働きがあります。
その他にポリフェノールの仲間のケンフェロールなどを含み抗酸化作用が期待できる他、ビタミンCやビタミンK、ミネラル、食物繊維も豊富に含んでいます。
●タマネギ
タマネギの辛みと臭みの正体は硫化アリルという硫黄を含む揮発性成分です。
硫化アリルは、コレステロール値や中性脂肪値、血糖値を改善する働きがあります。また、血栓を予防して血液をサラサラにする効果もあります。
さらに、ビタミンB1の吸収を良くして疲労回復効果が期待できますので、B1が不足しがちな日本人にとって欠かせない野菜といえます。
夏バテや疲労回復で食べたい時は、ビタミンB1を多く含む豚肉やうなぎなどと一緒に食べるとビタミンB1の吸収率が高くなり効果的といわれています。
先に述べた「デザイナーフーズ・ピラミッド」でも第二グループに位置しており、免疫力を高める作用も期待できる他、胃の消化液の分泌を高めて胃の働きを改善し、食欲の増進させる作用や高血圧症改善作用も知られています。
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