日立製作所は4日、「線虫」と呼ばれる体長1ミリほどの生物を使ったがん検査の実用化を加速させると発表した。線虫は、がん患者の尿に含まれる微量物質をかぎ分ける性質を持っている。実用化できれば、がん検査の大幅な負担減が期待できる。
共同実験室では、日立が開発した線虫の動きを自動で撮影・分析する装置を導入する。
手作業の場合、1日に解析できる尿の検体数は3~5人分程度だったが、自動化により、100人分以上に増える。
両社は、検体の解析数を大幅に増やすことで、2020年までに実用化することを目指す。
(2018年7月5日 産経新聞)
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尿かぎ分ける「線虫」使いがん検査…実用化加速
アルツハイマー病を超音波で治療 東北大が世界初の治験へ
超音波を脳に照射してアルツハイマー病の悪化を防ぐ新たな治療法の実用化に向け、今月中に臨床試験(治験)を始めると東北大の研究チームが19日、発表した。超音波を使った認知症の治験は世界初。軽度の患者が対象で、早ければ5年後の実用化を目指す。
治験では患者の頭部にヘッドホンのような装置を付け、こめかみ付近から左右交互に超音波を断続的に照射。40人を対象に3カ月ごとに照射し、1年半かけて効果などを調べる。
使うのはチームが見いだした特殊な超音波で、脳を刺激する効果がある。照射すると脳内の血流が改善。アルツハイマー病の原因物質の一つとされる「アミロイドベータ」というタンパク質の生成を抑制し、症状の進行を抑えるという。
アルツハイマー病を人工的に発症させたマウスの実験では、3カ月後でも健常なマウスとほぼ同等の認知機能を維持した。
(2018年6月19日 産経新聞)
眠気の正体は脳内タンパク 睡眠促し神経休める
脳内にある80種類のタンパク質の働きが活性化すると眠くなり、眠りにつくと働きが収まるのをマウスの実験で発見した。「スニップス」と名付けたこの一群のタンパク質は眠気の“正体”とみられ、睡眠そのものに深く関わっているらしい。
タンパク質が睡眠を促して神経を休息させ、機能の回復につなげているとみられている。「睡眠の質の向上や睡眠障害の治療法の開発につながる可能性がある」という。
眠らせないで寝不足にしたマウスと、眠い状態が続くように遺伝子操作したマウスを使って実験。寝不足マウスの脳内では、眠くなると脳内のタンパク質が活性化する反応が起き、眠ると元に戻るのを確かめた。この反応を邪魔する薬を与えると、マウスの眠気が収まるのも脳波の分析から確かめた。
(2018年6月14日 産経新聞)
夜更かしの75歳以上、認知症リスク高まる 長寿医療研
夜更かしする75歳以上は認知症のリスクが高まるとする調査結果を、国立長寿医療研究センター(愛知県大府市)などの研究チームがまとめた。
2011年度に、有志で参加した大府市の65歳以上のうち、4268人を対象に認知症の発症リスクと就寝時刻の関係をみたところ、75歳未満では差がなかったが、75歳以上では、午後9~11時に寝る人に比べて、午後11時以降に寝る人は認知症の発症リスクが1・83倍高かった。
調査にあたった同センター予防老年学研究部の中窪翔・流動研究員は「明確な理由は明らかではないが、体内時計の自然な流れに逆らうことが、影響を与えているのかもしれない。何時以降に寝るとよりリスクが高まるかなど、今後さらに研究を進めたい」としている。
(2018年6月13日 朝日新聞)
50~60代女性、注意 やせた人、発症リスク大 順天堂大
やせた50~60代女性は糖尿病の発症リスクが高くなるとする研究結果を、順天堂大のチームがまとめた。年齢と共に糖を蓄える筋肉が減ったり、筋肉が糖を取り込みにくくなったりするためとみられる。
体格指数(BMI)が18・5未満のやせた女性で、20代の31人と、閉経後の50~65歳の30人に、ブドウ糖溶液を飲ませ血糖値がどう変化したか調べた。
すると、閉経後の女性の37%に血糖値が正常より高い耐糖能異常がみられた。チームは「加齢と共に血糖値を下げるインスリンの分泌が減るため、筋肉の量が減ったり、運動不足などで筋肉の質が低下したりして、高血糖になりやすくなった」と推測している。
チームは、適度な運動やバランスのよい食事を進めて筋肉の量と質を高めるよう訴えている。
(2018年5月22日 毎日新聞)
たんぱく質2種、体内時計を制御…「速める←→遅める」正反対の役割
多くの生物が持つ体内時計の仕組みでは、2種類のたんぱく質がそれぞれ時間を速めたり遅くしたりして約24時間の活動周期を決めていることがわかったと、京都大などのチームが発表した。
チームは「時差ぼけをなくしたり、好きな時間に眠れたりする薬などの開発につながるかもしれない」としている。
チームの岡村均・特任教授らは、マウスの細胞を使って、時計遺伝子の働きに関係する「Ck1d」という遺伝子について詳しく調べた。その結果、Ck1dは、ほぼ同じ構造を持つ2種類のたんぱく質を生み出していることを発見。
2種類のたんぱく質がバランスよく働くと、1回の活動周期はほぼ24時間になったが、どちらかの働きだけが強いと活動周期は長くなったり、短くなったりしたという。
今後、睡眠障害の人は、この仕組みがどう変化しているのかを調べるなど、研究が進められる。
(2018年5月22日 読売新聞)
アルツハイマー「前段階」の6割、3年以内に認知症発症…原因物質の蓄積で
脳内にアルツハイマー病の原因物質が蓄積していて、認知症の前段階といわれる軽度認知障害(MCI)と判定された日本人の6割が、3年以内に認知症に進行したとの研究結果を、東大など38研究機関のチームが発表した。
日本人を対象に、MCIからアルツハイマー型の認知症への進行過程を詳しく分析したのは初めて。
アルツハイマー病では、認知症発症の20年ほど前から、アミロイドβが脳内に徐々に蓄積すると考えられている。
この研究には60~80歳代の男女が参加。アミロイドβの蓄積を調べる「アミロイドPET」や「脳脊髄液検査」という特殊な検査を受けた278人のうち、167人にアミロイドβが蓄積していた。
そのうち、専門医による問診などでMCIと判定された人は75人。認知症は73人、健常は19人だった。3年間の追跡期間中に、MCIだった人の64%が認知症に進んだ。
(2018年5月9日 読売新聞)
長寿日本一、男性は横浜市青葉区 女性は沖縄県北中城村
厚生労働省は17日、2015年の市区町村別の平均寿命を公表した。全国で最も長寿だったのは、男性が横浜市青葉区(83・3歳)で、女性は沖縄県北中城(きたなかぐすく)村(89・0歳)だった。5年に1度の調査で、横浜市青葉区の男性は前回は8位、女性の北中城村は3回連続1位となった。一方、最も短かったのは前回と同じく男女ともに大阪市西成区で、男性73・5歳、女性84・4歳だった。
公表したのは「市区町村別生命表」。15年の国勢調査のほか、日本人の死亡、出生数などをもとに算出した。
(2018年4月17日 朝日新聞)
小児がん、大腸がんなどを尿検査で判別 日立、20年実用化目指す
日立製作所は16日、尿検査でがんにかかっているかを判別する実証実験を4月から始めると発表した。小児がんと胆道がん、大腸がんが対象で、早ければ2020年の実用化を目指す。自宅で採取した尿を検査機関に送り、結果をスマートフォンのアプリで受け取れるようにする。がんの早期発見に役立ちそうだ。
日立で開発に当たる基礎研究センタの坂入実チーフサイエンティストは東京都内で記者会見し「小児がんは放射線や血液での検査があるが親や子どもに抵抗感もあるため、尿検査で代替する意義は大きい」と話した。
(2018年4月16日 産経新聞)
日本人の睡眠時間、主要28カ国で最短
活動量計を開発・販売するポラール・エレクトロ・ジャパンが4月9日、活動量計で測定した睡眠データを基に、調査結果を発表した。
2017年の6カ月間、600万の睡眠データを取得して分析した結果、日本人の平均睡眠時間は男性が6時間30分、女性6時間40分と28カ国中最短だった。最長は、男性はフィンランド人の7時間24分、女性はフィンランド人・ベルギー人の7時間45分だった。
日本人の入眠時間は香港・スペインに次いで遅い一方、起床時間は世界平均と大きく変わらなかった。
睡眠中の体の動きや心拍数で分析する「睡眠の質」(最低1.0~最高5.0、28カ国平均3.2)の日本人平均は3.0と、28カ国中25位。最高はフィンランドの3.4、最低は中国の2.7だった。
(2018年4月10日 産経新聞)