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Posts in category くすりの話

先発医薬品の自己負担額が増える?!

7月06
2024
Written by admin
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10月より、先発医薬品が処方された場合は、特別な理由を除いて、一部保険給付の対象から除外され、自己負担額が増えます。
この度の調剤報酬改定により、後発医薬品のある先発医薬品(いわゆる長期収載品)が処方された場合に、後発医薬品との差額の一部を保険外適応として「選定療養」とすることが決定しました。
「選定療養」とは、健康保険に加入している患者さんが、追加費用を自己負担することにより、保険適用外の治療を、保険適用の治療と併せて受けることができるようにすることです。
選定療養扱いになると、1割や3割といった負担割合ではなく、その一部が保険外の扱いとなって自己負担が増える仕組みです。
この度の調剤報酬改定では、後発医薬品の上市後5年以上経過した長期収載品、または後発医薬品置換率が50%以上となった収載品が対象で、後発医薬品の最高価格帯との価格差の4分の1が自己負担となります。
従って、仮に先発医薬品の価格が200円で、後発医薬品の価格が100円とした場合、その差額の100円の4分の1の25円を自己負担することになります。
但し、医師が医療上必要と認めた場合、あるいは医薬品供給困難な場合などで、薬局側が後発医薬品の準備が整わない場合などは引き続き全額保険給付の対象となります。
今回の改定に伴い、医師が医療上必要と認めたことがわかるように、処方箋の形式も変更されることになりました。
なお、施行されるのは、本年10月1日からです。

生きる希望の光 ~ 補完代替医療の発展を期待して ~

6月07
2024
Written by admin
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補完代替医療は、国内では一般の方をはじめ、医師や薬剤師などの専門分野の方々にも、まだまだなじみの少ない言葉だと思われますが、欧米諸国では様々な研究が積み重ねられ、広く受け入れられている分野で、欧米諸国に比べても日本は半世紀以上遅れていると言われています。
補完代替医療の定義は、日本補完代替医療学会では「現代西洋医学領域において、科学的未検証および臨床未応用の医学・医療体系の総称」で、「通常の医学校では講義されていない医学分野で、通常の病院では実践していない医学・医療のこと」だと定義しています。
「通常の医学校では講義されていない医学・医療」なので、当然ながら通常の教育を受けて国家試験を合格した医師にとっては「わからないから推奨できない」というのがむしろ当然のことかも知れません。
一方で、「補完代替医療」の分野は、西洋医学ではどうすることもできない個々の症例に対して、有用な場合もあることを正しく理解することも大切で、一部の研究者により研究が積み重ねられている分野であることも忘れてはなりません。
最近では、免疫学の進歩にともなって、免疫力を高めるサプリメントなどによる、がん患者さんに対する「補完代替医療」は以前より受け入れられるようになり、がん患者さんの延命や、抗がん剤副作用軽減、痛みの緩和などのQOLの向上を含めると、治療の補助として欠かせない分野と感じます。
「補完代替医療」の中でも、国内で早くから認められるようになったのは「漢方」で、今では「東洋医学」という位置づけで「漢方薬」として医薬品に分類されています。
漢方薬は、何千年という歴史から積み重ねられてきた経験から生まれた薬で、今まで知られていなかった作用機序や新たな疾患に対する有効性なども、やっと最近になってわかってきたという例もあります。
認知症患者さんの一部の症状緩和にもよく使用される「抑(よく)肝散(かんさん)」もその一つです。
最近の研究でパーキンソン病患者さんの運動障害に有効であるという論文が発表されており、韓国では抑肝散に少し改良を加えて臨床研究が進められているようです。
このようなことから感じることは、「エビデンスがないから」という理由で否定したり、「治る・治らない」の二つに一つという考え方をするよりも、通常の医学ではもうどうすることもできないという患者さんのどん底の気持ちから生きる希望の光となるような、患者さんの心の充実や痛みの緩和、副作用軽減などのQOLの向上などの幅広い立場の医療を実現していくことも大切だと思います
。 必要に応じて「補完代替医療」を安心して実践していけるように、補完代替医療分野の研究者は、しっかりと研究を積み重ねる努力を続けること、また「補完代替医療」を取り入れようとされる方は、どのような研究がされているのか、どのような実績があるかなどをご自身で納得できるまで確認することも大切だと思います。
今後、ますますの「補完代替医療」の発展に期待したいと思います。

これからの時季、気をつけたい「光線過敏症」

5月04
2024
Written by admin
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光線過敏症とは、薬剤や食品、化学物質、遺伝などが原因で、日光にあたることが引き金となって引き起こす皮膚症状のことです。
日光による皮膚症状で真っ先に思い浮かぶのが「日焼け」だと思いますが、日焼けはある程度強い日差しを一定時間浴びると誰にでも生じるものですが、通常では反応が起きないような弱い紫外線でも症状が現れるのが光線過敏症です。
特に肌の露出が多くなるこの時季は、薬剤性光線過敏症を引き起こすことが知られているお薬の使用に注意が必要です。
薬剤性光線過敏症の症状は、強いかゆみを伴う紅斑、丘疹、色素沈着やびらんなどの皮膚症状などですが、比較的症状が重いのも特徴で、ステロイド外用剤で効果が得られないこともあり、内服治療が必要となったり、治療期間が長くなることもあります。
さらには、時間の経過とともに皮疹の範囲が周辺に広がっていくこともある厄介者です。
よく知られている貼付剤の成分で「ケトプロフェン」や「ジクロフェナクナトリウム」などがありますが、最近ではこれらの成分が含まれている貼付剤や塗り薬が市販されていますので、痛み止めの貼り薬や塗り薬を購入される場合はご注意ください。
外用薬以外でも内服薬で「光線過敏症」を引き起こす可能性のあるものもあります。
薬剤性光線過敏症が疑われる場合は、直ちにその薬剤を中止し、患部を遮光したうえで、速やかに医療機関に受診してください。症状が強い場合は皮膚科への受診をお勧めします。
また、薬剤性光線過敏症を引き起こしやすい薬剤を使用される場合は、まずは衣類やサポーターなどで物理的に遮光することが大切で、その他にPA+++(又は、++++)と記載されたサンスクリーン剤の中で、紫外線吸収剤(オキシベンゾンやオクトクリレン)が配合されていないものを使用して光を防御することも大切です。
サンスクリーン剤の含有成分がわからない場合は、「ノンケミカル」と記載されているものを選べば大丈夫です。
紫外線が強くなってくるこの時季、日焼けだけでなく薬剤性光線過敏症にも十分に注意してくださいね。

ビタミンDサプリメントの摂取で癌死亡率を低下できるかも知れない?!

4月06
2024
Written by admin
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ビタミンDの有用性については、2020年の秋に「ホンマでっか?!ビタミンDのお話」の中で、ビタミンDのあまり知られていない作用について紹介させていただきました。
この度は、その第二弾として、昨年5月の東京慈恵会医科大学の報道発表資料をもとに「ビタミンDサプリメントの摂取と癌死亡率低下の可能性」についてご紹介させていただきます。
この度の報告は、東京慈恵会医科大学分子疫学研究部浦島充佳教授らと、ドイツ癌研究センター、ハーバード大学、カリフォルニア大学サンフランシスコ校などの他、フィンランド、オーストラリア、ニュージーランドなどの研究機関との国際共同研究による10万人のデータを解析して報告されたものです。
世界では毎年二千万人近くが癌を発症し、約一千万人が癌で死亡していると言われています。
そんな中で、ビタミンDは日光にあたるだけでも体内のビタミンD濃度を高めることができる他、1日2000IU(国際単位)の連日摂取でも副作用の報告はないことから、ビタミンDサプリメントの摂取で癌死亡率を低下できるとすればありがたいことだと思います。
この研究結果によれば、
(1)ビタミンD連日摂取により、癌種に関係なく死亡率を低下が12%減少した
(2)70歳以上では癌死亡率が17%減少し、高齢者で特に有効だった
(3)癌発症前からビタミンDサプリメントを連日摂取していた場合は13%、発症後でも11%癌死を予防した
(4)連日の摂取で有効だったが、月に1回の大量摂取では無効だった
などが報告されています。
東京慈恵会医科大学分子疫学研究部浦島充佳教授によれば、現段階ではこの研究報告をもってビタミンDサプリメント摂取が有意に癌死を抑制するとは言い切れませんので、今後さらにビタミンDの連日摂取の安全性を含めた研究を継続していくとしています。
ビタミンDサプリメントの摂取は、比較的安価でもありますので、健康維持の一環として摂取することも良いかも知れません。
但し、ビタミンDはご高齢者に多い骨粗鬆症に対するお薬として処方されている可能性がありますので、ビタミンDのお薬を処方されている方は、ビタミンDサプリメントの摂取はお控えいただけますようお願い申し上げます。

やっぱりコーヒーは偉かった!

3月02
2024
Written by admin
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2023年のはじめ、「くすりの話」の「偉いシリーズ」に「コーヒー」も仲間入りしました。
この時には、主にコーヒーに含まれているポリフェノールのひとつ「クロロゲン酸」の効果について、国立がん研究センター予防研究グループやお茶で有名な伊藤園の研究を中心にご紹介させていただきました。
今回は、国立大学法人筑波大学とダイドードリンコ株式会社の共同研究報告についてご紹介させていただきます。
以前には、クロロゲン酸が体内で「フェルラ酸」という物質に代謝され、認知症の予防・改善に有用である可能性をお伝えさせて頂きましたが、この度はマウスを用いた研究から、コーヒー由来成分の「トリゴネリン」が認知機能改善効果を発揮する可能性についてお伝えさせていただきます。
近年、加齢に伴う認知機能低下を改善する天然物質の探索は、健康的な老化を実現させるために重要な課題となっていますが、自然発症老化促進モデルマウスを用いた研究により、コーヒーの他、大根などにも含まれている「トリゴネリン」が、空間学習記憶能を有意に改善し、そのメカニズムとして神経系の発達やミトコンドリア機能、神経伝達物質の放出に関連するシグナルの活性化によるものであるということが発見されました。
さらには、NF-κBの活性化をネガティブに調節して神経炎症を抑制することや、たんぱく質定量解析により、海馬領域において炎症性サイトカインTNFα、IL-6が有意に減少し、神経伝達物質のドパミン、ノルアドレナリン、セロトニンを増加させていることも確認されました。
以上のことから、「トリゴネリン」は、加齢に伴う空間学習記憶(自分の居場所の認識)障害の予防改善に有用である可能性が示唆されました。
この度の研究報告から、「やっぱりコーヒーは偉かった」と思わせていただきました。
但し、コーヒーにはカフェインが含まれていますので飲みすぎには注意をしなければなりません。
多くても1日5杯までを目安にされますことを念のため申し伝えます。

先発医薬品の使用で自己負担額が増える?!~後発医薬品(ジェネリック医薬品)の供給は大丈夫?~

2月03
2024
Written by admin
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これまでも、患者さんの希望で後発医薬品(ジェネリック医薬品)のある先発医薬品(いわゆる長期収載品)の処方箋医薬品を受け取る場合に、後発医薬品との差額の一部を保険外の「選定療養」とすることが何度となく議論されてきました。
「選定療養」とは、社会保険に加入している患者さんが、追加費用を自身で負担することにより、保険適用外の治療を、保険適用の治療と併せて受けることができるようにすることです。
選定療養扱いになると、1割や3割といった負担割合ではなく、その一部が保険外の扱いとなり自己負担が増える仕組みです。
厚生労働省では、昨年12月から後発医薬品のある先発医薬品の「選定療養」について本格的な議論を始めており、詳細については今後明らかになってくるものと思われます。
現時点では、今回の制度の対象は後発医薬品の上市後5年以上経過したもの、または後発医薬品の置換率が50%以上となったものが対象で、後発医薬品の最高価格帯との価格差の4分の3が保険給付の対象となる方向で進められています。(正式決定は4月の予定です)
ということは、価格差の4分の1については、0割負担の患者さんでも自己負担が発生し、1割負担の患者さんも3割負担の患者さんも同額の負担増になります。
後発医薬品の使用は約20年間も国の施策として後押しされていますので、そろそろ医療費抑制のひとつの政策として実施に踏み切っても良いように思う反面、最近の後発医薬品不足はかなり深刻な状況であることから、今はその時期ではないようにも感じます。
今回の変更で、先発医薬品を好んで使用していた患者さんの一定数は後発医薬品に変更すると思われますので、ますます供給困難な状況を作り出し、混乱を招くことが容易に予想できます。
この度議論されている長期収載品の選定療養扱いは10月スタートを予定している様子ですが、医薬品の安定供給はまず困難な状況である中、国としてどのように安定供給への対策を考えているのか何ら示されていません。
個人的には、もし後発医薬品のある先発医薬品の「選定療養」を実施されるようなら、国民の不安を払拭するためにも、国としてきちんと説明をしていただき、誰もが納得できるわかりやすい制度を作っていただきたいと思うと同時に、製薬会社各社においても、医薬品の製造という社会的責任を重く受け止め、1日も早く医薬品を安定的に供給できるように努めていただきたく思います。

アルコール手指消毒の落とし穴!特に小児に気をつけたいこの時季の感染症!

1月13
2024
Written by admin
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最近になってようやく新型コロナウィルス感染症の感染予防対策としてアルコール手指消毒やマスクの着用なども日常に定着し、感染拡大が落ち着いているようにも思われます。
しかし、ここで油断は禁物です。
アルコール手指消毒の定着は良いことではありますが、それに伴って、通常の手洗いがおろそかになる傾向が増えているという報告もあります。
ここが大きな落とし穴です。即ち、「アルコールで消毒しているから大丈夫」と過信するあまりに、通常の手洗いがおろそかになったり、大型店舗の入り口に設置されている消毒の様子を見ていると、「ちょっとアルコールで手を湿らせる程度」の方も多く、それで「消毒できた」と自己満足されている方が多いように見受けられます。
アルコールでの手指消毒は、十分な液量を使用して、ある一定の時間を擦り合わせるという、正しい方法で行わなければ十分にウイルスをやっつけることはできません。
さらに、この冬の時季は、そもそもアルコールでは十分に消毒出来ないウイルス感染にも注意が必要です。
その代表的なウイルス感染は、感染性胃腸炎とも呼ばれているノロウイルスです。
ウイルスの中には、アルコール消毒が有効なウイルスと、無効のウイルスが存在しますが、ノロウイルスは通常のアルコール消毒では消毒効果が期待できないウイルスのひとつです。
ノロウイルスは、乳幼児から高齢者まで幅広く感染し、激しい嘔吐や腹痛を伴いますが、嘔吐物の処理などの消毒には次亜塩素酸ナトリウムを使用します。
アルコール消毒で効果を発揮しないウイルスといえば、その他にも特に乳幼児に急性胃腸炎を引き起こすロタウイルスがあります。
ロタウイルスは非常に感染力が強く、重症化すれば入院することもあり、稀に合併症を引き起こすこともあります。
このように通常のアルコールでは十分に消毒出来ないウイルスがあることや、正しくアルコール消毒が出来ていない場合もあることなどを考慮して、やはり基本に立ち戻って「石鹸を使用して、流水でしっかりと手を洗う」ことが最も大切だということを、再認識することも大切だと思います。
なお、最近では通常の消毒用アルコールを酸性にした「酸性アルコール消毒液」が発売されており、これであればノロウイルスやロタウイルスの消毒にも有効ですので、念のため申し添えます。

やっぱり魚は偉かった!

12月09
2023
Written by admin
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かなり以前になりますが、「くすりの話」で「大豆は偉い」、「乳酸菌は偉い」、「魚は偉い」と「偉い」シリーズとして皆様にご紹介し、大豆と乳酸菌については「やっぱり偉かった」シリーズとしてご紹介しています。
この度は「やっぱり偉かった」シリーズに「魚」も仲間入りしましたのでご紹介させていただきます。
まずは、以前にご紹介している「魚は偉い!」について少しおさらいしておきます。
魚の何が偉いのか?
それはタンパク質などの栄養成分の他に、魚の油に含まれている「DHA」や「EPA」が身体によい作用が報告されているからです。
これらは血液サラサラ効果や中性脂肪低下作用、心血管系疾患の罹患率や死亡率の低下、不整脈の抑制、インスリン分泌増強およびインスリン感受性増強作用、抗ストレス作用などの他、認知機能改善作用、抗ウイルス作用などを有する報告があることをお伝えいたしました。
中でも中性脂肪低下作用については医薬品として医師が処方している実績もありますし、認知機能予防・改善作用についても研究が重ねられています。
さてこの度、DHAやEPAに代表されるω3(オメガスリー)脂肪酸が、肺機能低下や慢性閉塞性肺疾患(COPD)の予防に役立つ可能性が報告されました。
肺機能低下や慢性閉塞性肺疾患(COPD)の発症には炎症が関与していることはすでに知られており、ω3脂肪酸は抗炎症作用を有することも知られています。
そこで、そこで米国コーネル大学の研究グループがω3脂肪酸の血中濃度と肺機能、気流閉塞との関連性を調べ、その研究成果が論文に掲載されました。
研究結果では、血中ω3濃度が高いと肺機能低下が抑制され、その効果はDHAが最も大きいこと、脂肪酸摂取量に占めるDHAの割合が増加すると肺機能低下が抑制され、気流閉塞の発生率が低下することがわかりました。
このように魚に含まれる栄養素の摂取により、様々な疾患に対して良い作用をもたらす可能性が次々と報告されていますので、魚もめでたく「やっぱり偉かった」シリーズの仲間入りに認定したいと思います。

えっ! ホントに医薬品でもなぜ効くのかわかっていないものもある?

11月04
2023
Written by admin
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サプリメントは「エビデンス」がないから推奨しないという医師も見受けられますが、いつもお伝えしているとおり、現在の医薬品のルーツは、主に自然に生息する植物や動物の食経験の中から発見されたものがたくさんあります。最近では、食品中に含まれる物質の「ファイトケミカル」が注目されており、私たちの健康に様々な有用作用があることも知られています。
これらは食品中に含まれる成分で、よほど大量に摂取しないかぎりは安全に食することができて、健康に良い作用を有しています。漢方薬も長年の経験の積み重ねで薬になっています。
医薬品は「エビデンスがあるから良い」、サプリメントは「エビデンスに乏しいからダメ」ということは一概には言えないと思っています。
医薬品は合成された物質で、いわゆる副作用など、身体への負担もつきものです。
副作用もわかっているものであればまだしも、予期せぬ副作用を生じることもあります。
さらには、誰もが知っている薬が、「なぜ効くのか」ということが未だにわかっていないものもあります。実例をあげると、「アセトアミノフェン」もそのひとつです。
アセトアミノフェンと言えば、コロナワクチンの副反応の発熱を抑制するためによく使用されたこともあり、名前ぐらいは聞いたことがあるのではないでしょうか。
このアセトアミノフェンは、医薬品として発売されてから100年以上も経過しているのですが、一般的な非ステロイド抗炎症剤(ロキソニンなど)と違って、解熱・鎮痛効果を有するのに、抗炎症作用はほとんど期待できません。
そして、なぜ抗炎症作用がほとんど期待できないのかということについては実は謎に包まれている状態なんです。
最近になってやっと中枢神経系に存在するCOX-3を選択的に阻害することにより解熱・鎮痛効果を発揮すると考えられるようになりましたが、これもまたCOX-3阻害作用と解熱・鎮痛効果の相関性が弱いことから、また振り出しにもどりました。
でも、やっとごく最近、アセトアミノフェンの代謝産物の「AM404」という物質が関与しているという説が有力になり、研究が進められていますので、今後の研究成果に期待したいところです。
このように医薬品であってもわかっていないこともあるということを思うとき、食経験のある食品成分の摂取(サプリメントを正しく摂取すること)は、私たちの健康維持に大切なことかも知れません。

薬はグレープフルーツジュースと一緒に飲まないでくださいね!

10月07
2023
Written by admin
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薬局でお薬をもらうときに「グレープフルーツジュースと一緒に飲まないでくださいね」と説明している場面を経験したことはないでしょうか。
高血圧症でお薬をもらっている方はよく耳にしているかも知れません。
これはグレープフルーツに含まれる「フラノクマリン」が薬物代謝酵素CYP3A4を阻害することにより、高血圧症のお薬のひとつカルシウム拮抗剤の効果を高めてしまうことが知られているからです。
それでは、注意するのは「グレープフルーツジュース」だけで、他の柑橘類、例えばオレンジジュースなどは大丈夫なのかなと気になりませんか?
同じ柑橘類でも「フラノクマリン」が含まれているものと、ほとんど含まれていないものがあります。
「フラノクマリン」を含む柑橘類は、例えばグレープフルーツの他にブンタン、ハッサク、夏みかん、ダイダイなどがあります。
一方、「フラノクマリン」が含まれていないのもとして、例えばバレンシアオレンジ、レモン、温州ミカンなどがあります。
ですので、正しく言えば「グレープフルーツジュースと一緒に飲まないでくださいね」ではなくて、「フラノクマリンを含む柑橘類と一緒に飲まないでくださいね」となるのですが、こんなことを言っても患者さんはピンときませんので、代表的な飲み物として「グレープフルーツジュース」と説明しています。
ちなみに、グレープフルーツは果汁より皮の部分に「フラノクマリン」が多く含まれてるので、グレープフルーツをまるごと絞ったジュースでなければ過剰に気にしすぎることもないかと思われます。
また、同じカルシウム拮抗剤であっても、CYP3A4の影響が少ないお薬もありますが、薬剤師は、万一お薬の効果が強く出すぎて、めまいやふらつきなどの副作用が生じるといけませんので、「グレープフルーツジュースと一緒に飲まないでくださいね」と説明しています。仮に間違えて飲んでしまったとしても、体調に変化がなければ過剰に心配することはございませんのでご安心ください。
余談になりますが、CYP3A4で代謝されるお薬は、カルシウム拮抗剤の他にも、脂質異常症でよく処方されている「スタチン系医薬品」や、睡眠導入剤の「ハルシオン」なども知られています。
例えば、就寝前に睡眠導入剤「ハルシオン」をグレープフルーツジュースなどで飲むと、薬の作用が強く出すぎることもありますので、特に高齢者は注意が必要です。
逆に、花粉症でよく使用されるフェキソフェナジンやビラスチンなどのお薬は、グレープフルーツジュースなどで服用すると作用を減弱する可能性もあります。
このように作用の増強・軽減の可能性がありますので、グレープフルーツジュースなどで服用してしまったときは、過剰に気にされずに数時間の経過観察をすれば良いですが、お薬を服用するときは、水またはぬるま湯で服用するのが安心・安全につながることだと言えます。

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